自由のない時代でも
美しくと、ひとは思う。
そのひとつの証し。
木製容器の口紅。 1940年代前半、日本が戦時下にあった頃、化粧品はぜいたく品
としては製造販売が規制された。さらに戦況が悪化し、化粧品の容器となる金属やガラスも入手困難となった。そのような時に
木製容器の口紅が造られた。軍需工場で働いている女性たちの
特別配給品として。これは遠い昔話である。けれどこの口紅を
造ったひとたちも、それを使用した女性たちも、たとえ戦争中
であっても、美しく生き生きとした自分でいたいと願っていた
と思う。ひとが化粧品に寄せる思いは、いつの時代も変わらない。

一瞬も
一生も
美しく

NO.27611

広告主 資生堂
業種 化粧品・薬品・サイエンス・日用雑貨
媒体 その他
コピーライター 小野田隆雄
掲載年度 2009年
掲載ページ 151