リレーコラムについて

西遊記を忘れない

中川英明

皆さま、こんにちは。中川英明と申します。

水本晋平くんからバトンをもらい、

今週のリレーコラムを書かせていただくことになりました。

 

若きスターにご指名を受けたのがうれしくて、

ついつい軽はずみに引き受けてしまったのですが

前回(水本くんの最終回)を読んで、

いまは生まれたての仔馬のようにプルプル震えています。

あんなに褒めてもらって、はたして水本くんに

再び満足してもらえるものが書けるのだろうか、がっかりされはしないだろうか、

そう思うと指先がどんどん冷たくなっていきます。

 

小学生の頃、とある同級生の女の子に

「中川くん、オモロイから好き」というラブレターをもらい、

それ以来その子をはげしく意識してしまい、彼女がいる前でふざけることが二度とできなくなり、

ちょうど一か月後に、

「中川くん、オモんなくなったから嫌い」

という手紙をもらったときのことを思い出します。

 

なにしろ今から書くつもりなのは、コラムですらありません。

ただの、あらすじ紹介だからです。

 

それは人生で最初に見たTVドラマ、

そして人生で最も衝撃を受けたといってもいい作品です。

タイトルは、「西遊記」。

見たことがないという方でも「モンキーマジック♪」という主題歌は

お聞きになったことがあるのではないでしょうか。

主演は、若き日の

堺正章さん=孫悟空、西田敏行さん=猪八戒、岸部シローさん=沙悟浄という、

ヒヤッとするほど各動物に寄せすぎたキャスティング。

そして、なぜか男の三蔵法師役を、夏目雅子さんが演じられていました。

 

幼き日のボクは、そのドラマを再放送で見ていました。

ワクワクドキドキの大冒険に、いつも胸躍らせていたものです。

その中でも、ずっと忘れられなかった回があります。

この回はとにかくスゴイ。攻めすぎていたのです。いろんな意味で。

もし、いまBPOが見ていたら、

「本当にこれをゴールデンタイムで流したの?」と絶叫したにちがいない

アバンギャルドさでした。

タイトルは、ずばり「猛吹雪! 三蔵狂乱」。

どうです、このいかついタイトル。狂乱って(笑)。

大人になってから、また久々に観る機会があったのですが、

幼い日の記憶を上回る激しさで、もう腹がよじ切れそうでした。

明日からは、そのストーリーを延々とご紹介していきます。

ご存じの方はなつかしく、ご存知でない方は、心してお読みください。

 

(明日へつづく)

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