じゅわり
シズルが好きだ。
肉が焼ける音、
果物から溢れる甘さ、
バナナケーキの香り、
卵のツヤ感。
コピーライターにはいろんな仕事があるけれど、
いちばん「感覚」にどっぷりつかって書けるのは、
シズルなんじゃないかと思っている。
もちろん書くだけじゃなく、
食べることも料理も好きで、
気分がざわつくときには、
無心で野菜を刻み、鍋いっぱいのスープをつくる。
コトコト煮こんでいるうちに、
バラバラだった玉ねぎとパプリカの境界がなくなっていって、
トロンとした甘みが滲み出てくる。
鍋をかき混ぜて香りを嗅いでいると、
私はやっぱり魔法使いだったんだ!って気分になってくる。
なんなら人生だって、素敵に年を重ねてる人は、
その年齢ごとのシズルがある人ってことなんじゃないかな、と思う。
そういうことなので、
シズルや味コピーの仕事が嫌いだったり、
苦手だなって思いながら書いている方がいたら、
もったいないので私にください。
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