企業／あの日を知らないことは、幸福か。　120秒...

企業／あの日を知らないことは、幸福か。　120秒 NA：
あの日を知らないことは、幸福か。
阪神・淡路大震災から21年目。
今年はじめて、成人式に参加した
すべての新成人が
震災後の生まれでした。
1995年1月17日を知らない世代。
彼らは、
あのおぞましい揺れを知らない。
火災で真っ赤に染まった
地獄のような空を知らない。
永遠と思えるほどつづいた
余震の恐怖を知らない。
それは、まちがいなく
幸福なことである。
でも、今だから言える。
彼らは、限界の状況でも、
お互いを思いやり、
助け合う人間の優しさを知らない。
逆境から立ち上がり、
復興に向かう人間の強さを知らない。
神戸の復活を、
奇跡の復活だと言う人がいる。
そんなのはウソだ。
奇跡なんかひとつもなかった。
すべては、努力であり、信念だった。
これは震災を知っている
私たちの世代が語り継がないと
いけないことかもしれない。
あの時の経験を活かして、もっと安全で
安心して、暮らせる街にするために。
子供たちが、明るく、笑顔でいられる
未来にするために。
話そう。伝えよう。あの日のことを。
あの時、あきらめなかったから、
今日の神戸がある。
あの日を知らないことは、幸福か。