思い出さない笑い
よくしちゃうんですよ、思い出し笑い。
いい大人が、道端や電車でニヤニヤしてたらホラーなことは
じゅうぶんわかってるんですが、こればっかりは止められないんです。
もしかして私って、笑いの閾値が低い・・・?
と、うっすら気づき始めたんですが、
先日、自分でもちょっと驚くことがありました。
種子島に行った時、数年ぶりに自転車に乗ったんです。
そこは、のどかな山道と、きれいに並んだ田んぼ道。
たまに車が通り過ぎるくらいで、人っ子ひとり歩いていません。
久しぶりの自転車で、坂道を立ち漕ぎしながら進んでいると、
だんだん息があがり、苦しくなってきます。
く・・・もう降りないとキツいかも、というところで気づきました。
あ、私、笑ってる。
誰も見ていない山道で、
バカ笑いしてる。
思い出し笑いでもなく、ただ笑う自分の様子に、
また笑いがこみあげてきました。
はたから見たら、間違いなくおかしな人に見えたでしょう。
坂道を猛スピードで下り、
田んぼを爆走しながら笑う女の人。
いや、いやいや、絶対こわいって。
それでも、思いっきり笑いながら、
そういえば、こんな風に笑うことってなかなかないなと思いました。
誰かの面白い話に笑うわけでもない。
かわいい動物を見て微笑むわけでもない。
自分の失態に照れ笑いするわけでもない。
ただただ、全身からこみあげる
フィジカルな笑い。
あまりの気持ちよさに、
種子島から帰ってきてすぐに自転車を買いました。
もし、自転車に乗りながら笑っている女の人を見かけたら、
どうか、そっとしておいてください。
それ、私です。
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一週間、お付き合いいただきありがとうございました。
このリレーコラムのバトンは、
師匠のひとり、横道さんからいただきましたが、
次は、私の兄弟子にあたる嵐田光さんにお渡ししたいと思います。
あらしだひかる。
なんて、かっこいい響きなんでしょう。本名ですか。本当に本名ですか。
嵐田さんは、コピーライターをしながらバンドでメジャーデビューも果たし、
ワンマンライブで赤坂BLITZを満席にしたほどの多才な方です。
ライブがまためっちゃ面白くて、みんな笑顔の幸せ空間。
それでは嵐田さん、よろしくお願いします!
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