《書籍紹介》妄想国語辞典2/野澤 幸司 著
『妄想国語辞典2』
野澤 幸司 著
出版社:扶桑社
発行日:2020年9月4日
定価:1,100円(税込)
野澤さんのその鋭い観察眼による、
ありもしない国語辞典「妄想国語辞典」の第2弾。
映画のパート2は大体がパワーダウンするが、この本の場合は違う。
本書の帯に書いてある「全米が泣いた【意味】なんの根拠もないこと」
からも切れ味が増していると感じる。
この本を読むと、一般の人は「あるある」と共感したり、
「なるほど」と作者の妄想力に驚嘆するだろう。
しかし、普段から作者とよく仕事をする後輩の立場だと違う。
僕はこの本を読み進めながら「ハラハラ」と怯えた。
この妄想国語は、もしや僕のことでは?
野澤さんに観察されているのでは?
馬鹿にされているのでは?
僕はもう、
「立ち食いそばでうどん頼む【意味】トリッキーな選択」ことはできなくなり、
「一曲も歌わない【意味】空気が読めない」こともできない。
「ワイハ【意味】浮かれて地に足がついていない様」なんてもってのほか。
妄想国語辞典による被害妄想が、
僕を苦しめているのだ。
(TCC会員 吉兼啓介)
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