32、3歳からのTCCへの道 タイガータイガークリエイティブ篇
昨日の続きです。
紆余曲折の末、今はタイガータイガークリエイティブでCMプランナーとして働いている細田です。もう10ヶ月ほど出社していないので席はないかもしれませんがたぶん在籍しているんだと思います。
タイガータイガークリエイティブとはなんなのかちょっと説明しておくと大阪に拠点を置くクリエイティブエージェンシーです。広告代理店のクリエイティブ部門のひとつのチームが独立した会社として活動しているみたいなノリで考えてもらえればいいかなと思います。メンバーは数人しかいなので今から30分間オペレーター増員してお電話お待ちしてますみたいなわけにはいかないし、今はそもそも会社に行ってないのでオフィスにかけても電話にでれないのですが、特にどこにもしがらみはないのでお気軽にご相談いただければと思います。メールとかで。宣伝終わり。
さて、この会社でCMプランナーとして働くことになった私ですが、クリエイティブエージェンシーとかブティックとかいうカタカナのおしゃれっぽい響きの職場になったからと言ってもTCCが向こうからホイホイ来てくれるわけではありません。私の仕事の内容はCMのお話を考えたり、それを絵コンテに描いたり、この絵コンテ何描いてあるかわからないんですけど、とかいうプロデューサーのぼやきを聞いたり、休みの日にLINEに送られてくるプロデューサーのゴルフや家族の写真にいいね!をするような仕事がメインになりましたが、大きくは代理店時代と変わりません。むしろお賃金をシビアに稼がなくてはいかんのでTCCばかり気にするわけにもいきません。競合プレゼンにひっぱり出されることも多いので、さんざん徹夜してVコンつくっても「何の成果も!!得られませんでした!!」と報告せざるをえないこともしばしばです。つらい。
結果的にTCCも今の会社に移籍してから7 年かかりました。一次審査通過的なものも何回かあったと思います。福部さんがビデオで、入らなかったけど好きだったと紹介していだいた時もありました。銀のエンゼルをいくつ集めても金のエンゼルにはならないし、金のエンゼルはだいたい確率500分1だそうで最高新人賞よりレアなのであまり気にしてもしょうがないのですが、そういうちょっとだけ褒められたシーンを額縁に入れて床の間に飾りながら毎年ガチャを回し続けるしかないのかなと思います。
もちろん広告はTCC獲ることが目的ではなく、世の中のみなさんがワイワイ楽しく見てくれて、クライアントさんが喜んでくれて、商品がアホほど売れて、お金がすげー儲かって、近所の砂場で小学生にあのタレントはワシのツレやねんぞとホラが吹ければまあそれで十分なのでTCCとかぶっちゃけいらないかと言われれば、そりゃあまあ欲しいと思います。1万も出すのだからすごい欲しい。
もらったからと言って給料が10倍になったり、代理店さんの玄関に赤絨毯がひかれることもないですが秒でスヤァできるようになりました。在宅のせいかもしれません。
これを読んでいる人がいたとして、目指すコピーライターになれたり、TCCをもらえたりするかどうかはよくわかりません。本意ではないみたいなこともあるかもしれません。ちょっと前につくった「ある日突然関西人になってしまった男の物語」でも思ったのですが、人生には突然関西人にされるみたいな良くも悪くもどうにもならん理不尽な介入ということはあって、それでもまあそれも含めて結果論だけどヨシ!みたいな未来だとよいねとなんとなく思います。
さて来週は電通関西時代にともに近鉄特急を往復した、こちらは広告の星のもとに生まれた電通の岡野鉄平くんです。
岡野くんよろしく。
それではよいお年を。
ツイッターやってます。
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