企業/チナツとサトコ篇 120秒 女子1:
私はチナツ、中学3年生。
新学年で、新しい友だちができた。
SE:
着音
女子2:
おはよう
SE:
着音
女子1:
おはよう
彼女はサトコ。成績優秀。
学校でも目立つ美人。
私はちょっと引け目を感じてしまう。
でも、サトコは言う。
女子2:
わたしたち、なんか気が合うよね
女子1:
自信は持てなかったけれど、
そう言ってもらえるとうれしかった。
でも、ちょっとした
行き違いが起きてしまって・・・
SE:
着音
女子2:
昨日はごめんね
SE:
着音
女子1:
気にしないで
SE:
着音
女子2:
いっしょに帰れる?
SE:
着音
女子1:
私は、うまく返信できなかった。
こうやって
遠い存在になっちゃうのかな。
でも、私はサトコみたいに
華やかじゃないし、
そのほうがきっと自然だ。
自分にそう言い聞かせた。
数日後、サトコが風邪で学校を休んだ。
先生に頼まれて、
プリントを届けることに。
女子2:
わざわざありがとう。
女子1:
サトコがぎこちなく笑っている。
M:
♪〜
女子1:
気まずくて本棚に目をやると、
私の好きな小説がある。
女子2:
それ、古本だけどね
女子1:
古本?
女子2:
駅の南口で買ったかな
女子1:
そう聞いて私は、
なんだか、もう、
言葉にあらわせないほど、
うれしくなってしまった。
その本は、
先月わたしが売った本
なのかもしれないのだ。
確かめなくていい。
それが違っていてもいい。
女子2:
わたしたち、なんか気があうよね
女子1:
サトコの言葉に、私は、心の中で、
今度こそ大きく頷いていた。
女子1・2:
本で、つながってる。BOOKOFF
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広告主 | ブックオフグループホールディングス |
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業種 | デパート・スーパー・専門店(流通)・繊維・ファッション |
媒体 | その他 |
コピーライター | 三井明子 |
掲載年度 | 2020年 |
掲載ページ | 429 |