ある水の話 120 N:
サントリーオールドになりたかったある水の話

SE:
ポチョン!(水滴)

M:
(淡々と)CIーBG

N:
山崎、白州と言えば、昔から、水のおいしいことで名高い土地。
けれどそこでも、サントリーオールドになれる水は、抜群のエリート。他の水たちの憧れの的でした。

M:
(悲しげに)~BG

N:
選ばれなかった水たちのあるものは、川を流れ、海に出て荒波となって、オールドになれなかった怒りを日ごと磯の岩にぶつけたり、

SE:


N:
またあるものは、蒸発して雲となり、くやし涙の雨となったとか…

SE:


N:
そんな落ちこぼれ水たちの中に、幸運な水がありました。
というのは、ある日、今はオールドになった親友と突然めぐり逢えたのです。
そう、自分は水割りの水となって―

SE:
トクトクトクトク

N:
オールドになった水と水割りの水。
グラスの中で、めでたく、サントリーオールドの水割りが出来あがり。

SE:
カチッ(氷とける)N:水はとうとうオールドになれなかったけれど、とても満足そうな笑みを浮かべていたとか…

SE:
カラーン

N:
一杯の水割りが
おとぎの世界へ
水先案内してくれた夜―
今夜も、さまざまな夢を育む琥珀色―
サントリーオールド

SE:
ポチョン(水滴)

NO.12252

広告主 サントリー
業種 酒類・タバコ
媒体 ラジオCM
コピーライター 中山幸雄
掲載年度 1980年
掲載ページ 284