リレーコラムについて

20年ぶり2回目

権八成裕

<株式会社ゴンパの権八と申します。よろしくお願いします。先週の吉兼くんから恐る恐るバトンを受け取ってしまいました。月曜が休みだったので、4回でOKと吉兼くんに言われて(ほんとかよ?)火曜日からなのですが、早速一日遅れました。すみません。なんとか帳尻を合わせるつもりです。吉兼くんが、権八から「短くてもいいの?」と聞かれたと書いてましたが、あれは事実ではなく、彼から1回でもいいから書いてくれとお願いされたので「本当に1回でいいの?」とは聞きました。彼なりに、私のハードルを下げようとしてくれたのだと思いますが、私は、ラクはしたいけど「短くてもいいか」ていう発想には絶対にならないんです。なぜなら、悲しいことに、能力的に、全然、短く書くことができないからです、、、。涙>

さて。

タイトルを、「20年ぶり2回目」とした。どっかの高校の甲子園の出場の話ではない。

このリレーコラム、ちょうど20年ぶりで2度目の登板となる。「権八」で検索したら、2004年の7月にあった。しかも5回のうちの3回分は、削除されたまま(後述する)。この間、幾度となく、先輩、後輩から、リレーコラムのバトンを渡したいと相談されたが、その度に丁重にお断りしてきた。断り続けていたら、20年も経っていた。断り続けてしまった理由は、今の言い方で言うと、まあ、あれだ、軽い炎上だ。

当時、自分が書いた「学生時代の友との友情」をテーマに書いたコラムは、ある理由によって、軽く炎上した。ある理由、なんて、もったいつけて書いたが、本当は、くだらなすぎて、、、いや、まだ、足りないな、正直言えば、バカすぎて、アホすぎて、オゲレツすぎて、下品すぎて、(こんくらいでいいですか)、燃えたのだ。まだネットの「炎上」なんて言葉がなかった時代に、当時あったTCCの掲示板という会員も非会員も誰もが自由に書き込める場で、リレーコラムにアップされた私のコラムを巡って、賛否の炎が燃え上がり、それまでほのぼのとした書き込みだけが展開されてきたTCC掲示板としては、異例の書き込み数となってしまった。その後、ほどなくして、私とは関係のない「最終審査会での審査委員長の発言に関する炎上」が無事に起きて、この掲示板は、晴れて(!)、閉鎖に追い込まれた。2度目の炎上のときは、1度目の炎上(つまり私のとき)の反省からか、事務局はそれなりに動いていたような印象があるが、何しろ、一度目のときは、その、見たことも聞いたこともない、初めての事態に、どう対処すればいいのか、事務局も、この事態を知った会員たちも、ただ恐れ慄いたり、見せ物として笑いものにしたりするだけで、なんらかの「対処」をすることはなかった。てか、できなかった。擁護派が「めちゃくちゃ面白いじゃないか!腹かかえて笑った!」と絶賛すれば、「そういう問題じゃない!こんな人間が本当に実在するのか!?」と批判派も引かない。やがて、反論する気も失せるようなとんでもない長文でエクストリーム擁護する人が現れたりと、TCC掲示板は、客観的に見れば、ある意味、「前代未聞の盛り上がり」を見せていたわけだが、その間、私はと言えば、ただひたすらに、サンドバック状態となっていた。毎晩、その掲示板を恐る恐る覗いては一喜一憂。なんとなく、自分が書き込んだら負けだ、みたいに思って眺めていたが、一生懸命擁護してくれてる人が「はい本人ご登場」とか指摘されてて、うおおお!と頭、掻きむしったりしてた。そんな超楽しい日々がしばらく続いて、ほとぼりが冷めた頃、私からお願いして、そのコラム3回分は、削除していただいた。そのコラムの内容の是非は、読んだ人によって感想は異なるだろうが、今、確実に言えることは、まあ、発表の場を間違えた、ということだ。

私の信条は、ある種の正直さなわけだが、そのことは時に、大歓迎される一方で、場合によっては、拒絶反応を引き起こすこともある。あれから20年も経って、さすがに、もう平気だよな、と、今回、引き受けた。大丈夫。今回は、安全運転でいきます。

あ、ちなみに、そのコラムの主人公は、「タケ」という友人だったんだけど、先日、大阪で、数年ぶりに、感動的でもなんでもない、どうでもいい再会をして、タケの家に泊めてもらった。もう二人のお子さんも成人するほどの年齢だし、見た目はすっかり白髪のさえないオジさん(褒めすぎ)になっていたが、相変わらず死ぬほどくだらない事、そう、ここでは絶対に書けないような発言ばかりしていて、呆れたし、よかった。そう、「ここでは書けないこともある」てことを、あれから20年後の今、ものすごくピュアな気持ちで実感してて(おせーよ)、いと清々し、な気分だ。タケのことをゲラゲラ笑ってバカにしながら、まあ、正直、ちょっと嬉しくなっている自分がいた。

NO
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