リレーコラムについて

広告頭(こうこくあたま)

福島和人

自己紹介。94年に「総理、関西だけでも景気回復せんやろか。」で新人賞をもらった福島和人と申します。後輩の小西君から「不幸の手紙」みたいにメールがきて、断るのもおとなげなく、引き受けてしまいました。(ホームページを企画運営してくれている幹事の方にも申し訳ないし…)
しかし、エッセイ、困りました。面倒です。どうしていいかわかりません。コピーを書く場合、課題がはっきりしています。商品の何を書けば売れるか。どう書けばより伝わるか。それを考える。
なんでもいいから書け。唐突です。そう言われても書きたいことなどありません。第一、コレ誰が読んでいるの? 広告なら、商品の想定ターゲットがはっきりしている。彼らに届く表現を考えればいい。ホームページにアクセスしてくる人はTCC会員? 僕はアクセスしたことないけれど…。コピーライターの日常に関心があって、覗いてみたい人なんているの?ますます困った。
入社してコピーライターとして10年。すっかり広告頭(こうこくあたま)ができあがっています。知らない内に、思考や欲求のフォーマットが広告スタイルになっている。誰に何を伝えるか決めて欲しい。はっきりさせて欲しい。これって、受注型の仕事をしている弊害かもな。ボディコピーは苦にならなくても、エッセイにはよわります。

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