第二話:キューバが日本人に与えた革命
髙澤峰之
ブエノス・ディアス。みなさん、こんにちは。
少しずつ広告の世界に話を向ける、と言っておきながら
今日も、もう少しラテンのお話を続けてしまいます。
昨日、ラテンはスペイン語文化圏で、サンバ・ボサノバは
ポルトガル語文化圏だ、などと書きました。
が、そのラテンもさらに細分化されていて、
プエルトリコのラテン(ボンバなんてリズムがある)とか、
ドミニカのラテン(メレンゲは有名ですね)とか、
コロンビア特有のラテン(クンビアというもの等)とか、
あるいはカリブ圏の人たちがニューヨークへ渡って
音楽として築き上げた、いわゆるニューヨークサルサ
(日本ではもっともポピュラーな物かも)とか、
いろいろあったりします。
その中でも、
私の魂のルーツは、キューバという国のリズムにあります。
キューバと一言で言っても、そこにはソン、ルンバ、ダンソン、
チャチャ、ワワンコ、コンガ、ティンバ、サンテリア…
多種多様のリズムがあり、それぞれ演奏法も違ったりするので
一筋縄ではいきません。でも、かつて会社に頼み込んで
長期休暇をもらい、キューバの首都ハバナにて音楽レッスンを
受けたりしてあの国にハマってきた私としては、
どれもが「うーんたまらない」という状況です。
ラテンの明るい音が、ただノーテンキに明るいだけなのではなく、
その背景にいくつもの悲しい歴史があり、その悲しみを昇華させる
ための音、だったりするのも感慨深いところです。
ちなみに、いま現在はCUBAの、コンガ(もしくはコンパルサ)
と呼ばれる音楽をするチームに居て演っています。
(こんなチームでこんなことしてる↓
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/9317/index.html)
この音楽をちゃんと編成組んでやっているのは、もしかしたら
日本唯一かもしれない、という奇特なチームです。
サンバではないのに、浅草のあのサンバカーニバルに
出場したりもしています。
———————————
キューバは遠い国です。政治的に、ある種“背負っている”部分も
あり、なにかと色眼鏡で見られることも少なくないようです。
(最近は日本の新聞や週刊誌等にカストロ議長の顔を見る機会も
増えましたね)
実際に行ってみるとなるほど貧しい国です。経済的には。
それゆえの問題も抱えています。経済的政治的には。
それでもなぜかあんな豊かな国はない、と見えてしまいます。
音楽の面だけみているせいかもしれませんが、
少なくとも、CUBAに心惹かれる人々は、私以外にも
確実に増えているようです。
(私が覗いているCUBA関連情報のメーリングリストの
盛況ぶりがそのひとつの証と思っています(^^)狭い話ですが)
ゲバラのTシャツも流行ってたようだし..
ってそれはちょっと違うか。
おりしも今月、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』という
映画が封切りになります。内容は、ご存じの方はご存じでしょうが
「とてもCUBAな」ものです。
昨年来、仕事の忙しさから時間が無く(←単なる言い訳ですが)
マトリクスも、シックス・センスも、ブレア・ウィッチ・
プロジェクトも、全部見逃している私ではありますが、
このブエナビスタだけは見逃せません。
プレゼンひとつふたつ飛ばしてでも、見に行かなくてはならんぞ、
などと今から思っています。
…と、今日もまた話が広告にうまく落ちませんでした。
でも、キューバは、少なくとも私という日本人には
「ちょっとした革命」をしているようです。
それがどうした、というお声もあるかもしれませんが、
実はなにも、どうもしません。
あら、また、尻切れトンボだ。また明日。
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