リレーコラムについて

もうすぐ一年

岡康道

 今週は、岡康道が担当します。よろしくお願いします。
 会社を辞めてもうすぐ一年。すごく時間がたったように感じます。成田社長へのプレゼンテーションが4月。佐々木宏局長への辞表提出が5月。訓告処分を受けたのが6月29日。「ん! この日に、俺、処分なの? ところで訓告って何?」とびっくりしました。そして、翌30日に退職。クリエーティブ統括局の同僚や部下たちが、拍手で見送ってくれたことに感激しました。
 7月1日、TUGBOAT、スタート。この日は電通の創立記念日でもあります。他意はありません。
 会社は電通しか知らないんですが、いい会社だと思います。大きくていいことって、たくさんありますし、とにかくアバウトで男っぽい。その中にいれば、結構な居ごこちです。(ま、外から見ればいろいろありますが…) 洗練されていない組織のあり方も、それはそれで愛敬があります。ついこのあいだまでは、電通を辞めるなんて思いもしませんでした。他の多くの人と同じく、あり得ないことでした。
 でも、人の心は変わるものです。若手、若手と言われた時期が、あっという間に過ぎて、CDになり2〜3年たつと、おしりのあたりがムズムズするような違和感を覚え始めました。痔になったのではありません。「代理店のCD」という自分の仕事が、よくわからなくなってきたのです。
CDの判断に、 “取扱い”がウエイトを占めるという当り前のことが、当り前に感じられなくなってしまったのです。”取扱い”が代理店の屋台骨であることを、営業出身の僕は、カラダで知っています。となると、アイデンティテーがぐらぐらしてくるということです。
「取扱いと関係、なく、CDの判断はあるべきだ」となると、会社を辞めなければなりません。”取扱い”に守られて、さんざん自由にやってきたお前が、勝手なことを言うな!という批判はもっともです。でも「守られた借りぐらいは、もうとっくに返したぜ」と、心の中で反論していました。反論しながらも、自分の言ってることはかなりわがままな話だ、とは感じました。でもね、同じ一生なら、ガマン強いよりわがままの方が楽しそうだなと思ったのです。で、いま楽しい?ってことになります。やっぱり、楽しいです。ただ、先月初めて胃カメラを飲んじゃいました。今までの一生で、一番たいへんな一年でした。

岡康道の過去のコラム一覧

1658 2006.03.17 3月17日(金)
1657 2006.03.15 3月15日(水)
1656 2006.03.13 3月13日(月)
0224 2000.06.22 二年目のTUGBOAT
0223 2000.06.21 大学という場所
NO
年月日
名前
5805 2024.11.22 中川英明 エキセントリック師匠
5804 2024.11.21 中川英明 いいんですか、やなせ先生
5803 2024.11.20 中川英明 わたしのオムツを替えないで
5802 2024.11.19 中川英明 ドンセンパンチの破壊力
5801 2024.11.18 中川英明 育児フォリ・ア・ドゥ
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