三大許せないヤツ
世の中の「三大許せないヤツ」というのがいましてね。
その1.電車で荷物を座席に置いて座ったりして、隣と0.5人分だけ空けて座るヤツ。その2.傘を閉じているとき、傘の真ん中へんをもって、とんがった先を、こう、後ろに振り上げながら歩いているヤツ。その3.夜、自転車を無灯火で走るヤツ。です。共通点は「無神経」とか「想像力が足りない」とかですね。そういうの僕はダメなんです。
その1の0.5人分空けて座るヤツの場合。僕が座席に座っていて、向かいの7人掛けに5人とかで座っていることがあります。ちょい空け男(女もあり)がひとりいると不思議ともうひとりもそうなってしまうことがあります。「ちょっと!左から2番目の人と3番目!アンタらがもうちょっと(0.5人分!)右か左に座るだけで、あと二人も座れることを、なぜ気づかないんだろうかなあ・・・」正面から7人掛けのシートを見渡すとレイアウトがよくわかるので、歯がゆくて指さして指示してやりたくなってしまいます。また自分の隣りにちょい空け男(女もあり)がいる場合。僕がソイツの方に詰めると決まって「なんだよ、こいつ」ってな顔をされてしまいます。「おめ〜の位置が違ってんだヨ!」という顔でにらみ返したりしますが。相手は無神経ときているので僕のことを「やなヤツ」と思うのでしょう。くそっ。
その2の傘のヤツの場合。そういう日は、たいていこっちも傘を持っているので、サササッと近づいて行って、ソイツの傘にわざとぶつけます。するってえと、「あ、すいません」と気がつく。これでヤツは二度とそういう真似はしないだろう、よしよし。と僕は去っていくことにしています。
その3の無灯火のヤツの場合。自転車のライトは、自分が夜道を見やすくするために点けるんじゃなく、クルマや歩行者など相手に自分の存在を知らせるためのライトです。まったくね、自分のことしか考えないから、そんな人間になっちまうのサ。と思っていたら・・・・・。こんなことがありました。
僕は最近MTBにはまっていて、勿論ライトは持っています。テールライトなんかチカチカ点滅するやつをつけています。でも前のライトは取り外し式なんですね。ある日、近くの公園のサイクリングロードを走りに行って、調子がよかったせいか、グルグル回っていましたところ、予定では明るいウチに帰る筈が、ちょっと薄暗くなってきちゃった。やっべー!今日はライト持ってきてないや・・・。そうなんです。結果的に僕は、自分がその「許せないヤツ」になってしまっていたのでした。
そのとき僕は思いました。「そうか・・・。人にはそれぞれ事情というものがあるんだなあ。無灯火野郎にもこんな事情があるかもしれないんだなあ・・・。ちょい空け野郎にもひょっとしたら、オシリが痛くて、あの座席と座席の間の山になった部分に腰掛けないと痛いのかもしれないんだなあ・・・。(傘のヤツはダメだけど)」と。よし、これからは少し世の中を暖かい目で見つめていこう、と思ったのでした。
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