使い方2
営業さんがいます。
彼はとてもお育ちがよく、いわゆる”品格”のようなものを
持ち合わせています。そうですね、仮に「児玉さん」としておきましょうか。
彼は電話をくれるとき、午前中ならば
「おはようございます。児玉(仮名)でございます。原田さんでいらっしゃいますか?」
と、言います。
作業室にかかってくるとときには
「児玉(仮名)でございます。お疲れ様でございます。原田さんでいらっしゃいますか?」
夜ならば、
「児玉(仮名)でございます。夜分遅くに大変申し訳ありません。〜 」
と、丁寧に輪をかけた感じで話を始めます。
解っていても、「児玉(仮名)でございます。」と、必ずつけます。
気持ちのよい、挨拶で始まるのでつい話を聞いちゃうのですが、
仕事的にも、生活態度的にもそんなに優しいわけではなく、
その後は、凄い勢いでオーダーをしてきたりします。
涙でちゃうくらいの。
出だしとトーンは丁寧。そして強い自己主張。
それが児玉(仮名)41才。
ある日、なんとか仕返しをしようと考えたのが、
児玉でございます。の新しい使い方です。
出たしは丁寧、あと乱暴。
ということで、
その1:
いきなり本人に向かって、「児玉でございます。おしりでございます。」といいながらお尻をふる。
その2:
いきなり本人の腕をつかみ、「児玉でございます。うんちでございます。」と、道すがら犬の糞に触らせようとする。
その3:
「児玉でございます。局長でございます。」と叫びながら、彼の腕をつかみ局長の股間に・・・
仕事で残業が重なると、こーゆーふーにいろんな仕返しを考えながら、
企画したり企画書みたいの書いたりします。
たぶん、この仕事を始める前よりずっと独り言とか妄想とかするようになったし、性格も幾分か悪くなった気がします。お酒やたばこが吸えれば、なんかそれで気が紛れるかも知れないんだけど、どっちもできないから性格が悪くなっちゃった。体にいい商売では、ないですね。コピーライターとか、プランナーって。
それでは、本日は失礼いたします。
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