だから、イチローやナカタの話じゃないってば。
今日もイチローはヒットを打って、
これで自身の持つ15試合連続に並びました。
ササキも、たった一球で15セーブ目。シンジョーも打ちました。
すみません。昨日のコラム。読み返すとめちゃくちゃですね。
テーマもテーマなら、文章そのものも、主語と述語がねじれてたり。
いやはや、コピーライターの文章とは思えないっすね。ごめんなさい。
ホークスの話を続けようかとも思いました。
反響のメールまでいただいてしまったし(汗)。
でもやっぱり、今日明日くらいは、仕事と関係のある
話がいいかなぁと思って、今まででいちばん変だった
クライアントの話をします。まずいかな。ま、いいや。
(ただ一応私も代理店の人間。保守義務上、特定でき
ぬように固有名詞は嘘も交えて配慮したつもりです)
当時その会社は東京の中目黒にありました。
業種は秘密。けっこうCMもやっていて、
年鑑にも掲載されたこともあります。
そこの企業スローガンを書いてくれと上司に言われた時に、
あそこの社長は少し変わっているから困った時は
相談するようにとつけ加えられました。CD職の
その上司がいっしょに行くはずもありませんでした。
オリエンの日は担当の方がふたり。ナカハラさんと
いうメガネをかけたものすごく上品でキレるタイプの
方と、イシハラさんという少しふくよかな人の良さそ
うな方で、その会社の現状や今後の方針を語ってくれました。
なんだフツウの会社じゃないか、などと思っている僕
に帰り際会社のパンフを手渡してくれました。
その会社パンフをみてびっくり、すべて墨文字でした。
そう。すべて社長の自筆。少し覚悟しました。
で。プレゼン当日。プレゼンは社長ひとりを相手にす
るらしい。オリエンの日と営業のテンションがあきら
かにちがって妙にハイだったので、かえって僕の方が
冷静になれたのを覚えています。
クライアントにつくともう会社の外までナカハラさんが
出て待っていました。顔つきも妙にひきつっている。
「よ、よろしくお願いしますね」ナカハラさんが
この僕に握手するんです。おいおい。なんだよそれ。
社長室は2階の奥のつきあたりでした。
明らかにひきつってる営業がノックする。コンコン。
・・・・・・返事がない。
もう一度ノックする。コンコン。
・・・・・・
紅潮した営業が、ドアノブに手をかけ勢いよく開ける。
「失礼しますっ!」 す、すごい声のでかさ。
社長室に入る。あの墨文字。墨文字。墨文字。
部屋中墨文字。絨毯。じゅうじゅうと靴が埋まる。
と、とら・・わ、わし・・・・の剥製。
べ、べたすぎやしないか・・・
見回す。誰もいない。
「あ、れ〜〜〜〜?」
突然、さらに紅潮した営業の、あきらかに演技の入った
学芸会のセリフみたいな、でかい声が社長室にとどろく。
「あれ〜〜〜?社長はどこへいったのかなぁ〜〜〜〜?」
「おっかしいなぁ〜〜〜〜〜」
・・・・・・・「ワンワン」
え??な、なに?甲高い男の声がどこからか聞こえる。
・・・・・「ワンワン」
「あっれ〜〜〜社長はどこかな〜〜〜??」紅潮する営業。
部屋の奥にある扉から聞こえる男の甲高い声。
・・「ワンワン」
(つづく)
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