転職人生
岩崎竹彦
はじめまして。博報堂の黒澤さんから指名された読売広告社の岩崎です。
コピーはまだばりばり書いています。(>黒澤さん)
黒澤さんは僕にとってコピーや広告についていろいろ教えてもらった師匠なのですが、でもコピーより夜毎の酒場での勉強の方がためになったような、、、。「いったい何について書けばいいんですか?」と聞いたら、「おまえの転職人生や好きなスペインについて書けば」と言われました。
で、そんなかんじでたらたら書きます。気ままに書くのでよろしく。とりあえずどうやって僕がこの世界にはいったか、です。僕が大学生の時、ちょうどコピーライターブームで、世の中のコピーライターは何やらキラキラと輝いていました。気にはなっていたけど自分には関係ない世界だと思っていました。そして僕はというと、演劇活動とアルバイトにあけくれておりました。まぁ、貧乏生活しながら稽古場に通っていたわけで、その頃の仲間では後に東京サンシャインボーイズで活躍し今やCMでもよく見る相島一之君などがおりました。
で、いろいろあって、結果として劇団を解散して(よくある話)路頭に迷うことになり、何とか食っていくために面接で嘘八百を並べてもぐりこんだ会社が小さな編集プロダクション。およそ青山とは思えない老朽化したビルにあり、これ
が実に変な会社で広告、イベント、雑誌や書籍の編集から結婚式のスライドつくり、映画の企画、リゾート施設のプランニングなど、金になることは何でもやるという謎のプロダクション。そういえば『ザ・コピーライターズ』(!)というコピーライターの専門誌の編集もやってました。朝から晩まで、雑誌の記事を書いたり、会社案内をつくったり、結婚式場をまわったり、イベントの仕切りをやったり、時はあたかもバブル全盛期、時代も周囲も僕も何かに取り付かれたようにハイテンションな日々が続きました。深夜の出版社の会議室で締めきり前に缶詰になって喜んだり、某雑誌の別冊の初体験講座をまかされてさまざまな体位の解説を悩みながら書いたり、実にいかがわしくも楽しい毎日でした。
そんななかで、ふと、思ったわけです。「あれ?自分は本当は広告をやりたかったんではなかったか。コピーライターになりたかっったのでは?」と。やがて時を同じくしてその会社も解散(!)ということになって、今度は広告プロダクションに転職するわけです。そこで、当時、東京ビルにあった博報堂に連行されて「これからあの人の仕事を手伝うように」と言われて、見ると、そこには新幹線の高架をバックに西日を浴びたなで肩の黒澤さんが立っていました。
それから東京ビルの会議室〜ビュッフェ〜有楽町の酒場と場所を移しながら毎夜毎夜、黒澤さんや先に登場した酔って交番を破壊した実績もある破滅型コピーライターT氏などと飲んでいました。コピーは上達したかはわからないけど、酒だけは強くなるということなった次第。もう10年以上前の話ですね。
ま、今日はこんなところで。
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