父へ
父は覚えていないかも知れない。僕は小学校の低学年だったから25年以上前になる。神宮球場に早慶戦を一緒に見に行った。ちょうど、われわれの席の数列後ろで
たぶんけんかだったか、騒がしくしてる人たちがいた。父は、そいつらに向かって、「おまえら、ここになにしに来てんだ!」と、怒鳴った。父は、まっすぐだ。そんな父を、誇らしく思った。
その頃住んでいた団地の脇の道路で、たまに、キャッチボールをした。父の球は、速く、重かった。そのボールの重さは、父そのものだった。僕は、球を受けた時、少し痛いことが、嬉しかった。
父は、今日で、62になった。もう、キャッチボールはしない。でも、父の投げる球は、きっと、今でも重い。お父さん、お誕生日、おめでとう。
一週間、ありがとうございました。1日さぼってごめんなさい。1日私物化してごめんなさい。来週は、久能季恵さんです。愛のある素敵なコピーを書きます。酒が入ると少々乱暴になりますが、みんなに慕われています。少なくとも、僕は、慕ってます、ハイ。久能さん、よろしくです。