リレーコラムについて

ビルにあこがれて

西岡史朗

メリークリスマス!

先週の田口さんより、コラムを引き継ぎました西岡です。
ほとんど幽霊会員化していますが、TCCのような団体
になぜ自分がいるのか、あらためて考えてみると不思議
になります。曲がりなりにもコピーを書くという仕事を
するなんて、まったく考えていませんでしたから。

学生のころ、建築家になりたいと思いました。
かっこいいビルや建物が好きだったからです。

建築家になるのは、建築学科に行くべきなのですが
ぼくはまちがって土木学科に入ってしまいました。
建築と土木は似ているようですが、全然ちがいました。
建築は家やビルの建物を、
土木は橋やダムやトンネルをつくるんですね。

そんなわけで、土木学科を卒業するとゼネコンとかに
就職して、現場監督として人里はなれた山の中に2,3年
いかなければなりません。都会派を自認していたぼくは、
こりゃイカンと思い、なんとか関西の街中で働ける会社
を探すことになります。
たまたま大学で同じサークルだったK君が
「リクルートという会社が理系の学生を欲しがってよ」
と誘ってくれたので、受けてみることにしました。

ぼくはリクルートがひと目で気にいりました。
ビルがガラス張りでかっこよかったからです。

面接の担当だった人事の人は、
なにやら技術職でおいで、と言っていた気がしますが
どんな仕事でも別によかったのです。
山ん中じゃなければ。

さて、入社してみると、
「キミは求人広告の制作をやりなさい」と言われました。
あれ、技術職で入社したんじゃなかったっけ、
制作ってなんだ、コピーライターってどんな仕事?

まあいいや、何でも。

なし崩しにコピーまがいのものを書き始めて、気がつけ
ば16年目。はやいもんですが、こうしてコラムなんぞ
書いてる今の自分があるのも、まわりに素敵な人や、
おもしろい広告がいっぱいあったからだと思ってます。
そういう意味では、コピーライターに限らず、どんな
仕事でも「人や環境にめぐまれる」ことは、ほんと大事
ですね。感謝、感謝。

それと、もしリクルートのビルが普通のビルだったら
ぼくは、また別の道を歩いてたかも知れません。

さて明日は、年間に何万本と生み出される求人広告の中
でもぼくが好きな、あるいは影響をうけたキャッチコピ
ーをご紹介したいと思います。

それでは、今日の日はさようなら。

NO
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