かっこええオッサンPART.2
奥田英輝
●僕のごくごく身近にKさんというコピーライターがいます。たまに飲みに行ったりするのですが、その人は一歩職場を離れると、まったくといっていいほど仕事の話をしません。理由を聞くと「おもろないやろ」と一言。なぜか納得。
●オンナの話はよくします。かなりします。というのも、僕とKさん、好みの女性のタイプが良く似ているのです。前からタイプの女性が歩いてくると、たまに「今の僕の方見とったな。僕に気ぃあるんちゃうか」と真顔で言います。「いや、僕の方見てましたよ」そんな言い合いを何度したことか。そんなKさんですが、オンナ好きはオンナ好きらしいのですが、結婚してからは本気で好きになったり、ましてや浮気などしようと思ったことがないらしいのです。理由を聞くと「恋女房なんや」と一言。納得と、ちょっと感動。
●Kさんは気に入ったお店とは、とことん付き合います。特に魚とジャズにはかなりうるさい人です。僕もよく連れて行ってもらいますが、どこでもお店の人に、かなり気に入られてると感じます。で、いつもご馳走していただきます。「今日は割り勘で」というと「僕の縄張りでは僕が払う」と一言。見た目と同じく、かたぎっぽくない「縄張り」という言葉に、ちょっとかっこよさを感じた。
●普段は温厚なKさんですが、たまに怒ります。眉間に三本ほど溝をつくりすごく怒ります。理由はだいたいいつも一緒。「それは筋がちゃうやろ」「ホンマに相手のこと考えてんのか」「人をナメとったらアカンぞ」とだいたいこのあたり。ちなみにKさんのメールアドレスの冒頭ワードは「yakuza」です。
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