フランス日記 (5)
フランス日記 (5)
サリュー、サヴァ?
某月某日。エリック・ロメールの「夏物語」は大好きな映画で、その舞台となったブルターニュのリゾート地ディナールヘ行った。8月の終わりごろ。日差しは暑いが、水は冷たい。人出は映画の8割といったところか。
紺と白の縦ストライプの布でできた小さなテントが、砂浜にたくさん立っている。オシャレ!日を避けてくつろげるようになっているのだが、どうやら予約が必要らしいので、借りなかった。
ディナールでは、ぜひ訪れたい所があった。映画の中で主人公とガールフレンドが出会うクレープリーだ。こじんまりしていていい雰囲気。街中くまなく歩いて探したが、見つからない。ある人の話によると、あの店は別の建物にクレープリーの看板だけをつけたものだという。店内は別の場所で撮影したものか。それなら見つからないのは無理はないが、ロメールがそんなことをするだろうか。ナゾだ。
ブルターニュは魚がうまい。連日フリュイ・ド・メールを、キリッと冷えたミュスカデで食す。カキだの、エビだの、ハマグリだの、カニだの、あと名前のわからない魚介類が、砕いた氷の上にどっさり載っている。酢のようなものにつけて生で食べる。うまい。やっぱり日本人は魚だな、という気分になり、バクバクいって、たちまち殻の山ができあがる。
ディナールにはイギリス人の観光客が多い。彼らも一応名物ということでフリュイ・ド・メールを注文しているのだが、どうも心からおいしく食べている気配がない。フリュイ・ド・メールを前菜として半分くらい残し、メインのステーキにかぶりつく。そのときは本当においしそうな顔になっている。
次回は、プロレスファンの坂田元玄さんです。ゴールデン・ウィーク中ですが、よろしくね。
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