リレーコラムについて

お遍路さん

安田雅彦

私の故郷は、高知県南国市。
お遍路さんが、日常空間を歩かれていかれたのを思い出す。
夏の暑いさなか、大汗をかきながら、
押し黙って、たったひとりで歩かれてゆくお遍路さん。
まだガキだった私は、そんな姿を横目に見つつ
川へ飛び込み、鮎を追い回していた。

お遍路さんが、「死に装束」であり、金剛杖は、往き倒れに
なった時の墓標となるのだ。と教えられたのは、
ずいぶん後のことだった。
ただ、おさな心に「人は、死ぬんだなぁ」と思っただけだった。

秋場良一さんの通夜とお葬式が、終わった。
のべ千数百人の方のご会葬を賜った。
電通クリエーターが、失いかけている
「どハングリー」とか、「人間くささとか」を
一番もたれていた方だった。
皆さん、そんな秋場さんが好きだったのだと思う。

「TCC80年会」の皆さん他、たくさんの方々から
お花をいただいた。
本当にありがとうございました。

秋場さん、本当にくやしかったでしょう。
突然だもんねぇ。
そんな思いで、棺の中の顔を拝んでいた。

今年は、土佐での夏休みをゆっくりとろうと思った。

_________________________

晴れやかな、勤続20周年のお話で始まった
私のリレーコラムも2日めからは、
秋場さん、ショックで悲しいコラムばかりになって
しまいました。

そんな湿っぽさを一掃してくれそうな、
明るく、のびやかな佐藤義弘さんに、
来週を託そうと思います。
佐藤さん、よろしくお願いします。

NO
年月日
名前
5805 2024.11.22 中川英明 エキセントリック師匠
5804 2024.11.21 中川英明 いいんですか、やなせ先生
5803 2024.11.20 中川英明 わたしのオムツを替えないで
5802 2024.11.19 中川英明 ドンセンパンチの破壊力
5801 2024.11.18 中川英明 育児フォリ・ア・ドゥ
  • 年  月から   年  月まで