養命酒に入りたい方は読んで下さい。
こんにちは。
養命酒という会社で養命酒の新聞広告を作っている岩田純平と申します。
養命酒の広告というと、
作っている人もおじいさんなんじゃないかと誤解を受けそうですが、
僕は現在28歳、独身の若者です。
それでももう入社して6年目になりました。
僕が今働いている「養命酒製造株式会社」の採用活動はちょっと他の会社とは違っていました。
まず、普通の文系採用のほかにコピーライター採用があります。
今どき珍しい自社広告の会社なのです。
そして、会社説明会がとても親切です。
学生側は三人で二時間くらいびっしり会社及び広告活動についてのお話をしてもらえます。
僕は、え、三人しかいないの?それなら受かるんじゃん、いくらなんでも、
と思いました。
隣にいた二人の学生も女の子で、もう明らかに、就職活動に疲れちゃいましたよ、
的な厭世感を醸し出している人達でした。
何かこれは申し訳ないくらい楽な試験になりそうですな、と思いました。
もっとも何回となく会社説明会は行われており、受験者はもっと何人もいたわけですが。
また、お茶も出ました。
このお茶の旨さもまたびっくりでした。
ていうか、会社説明会で湯飲みでお茶が出る会社は他にないのではないでしょうか。
会社は十三階建てのチタン外壁のビルで、建てたばかりでとても綺麗でした。
そしてその広い社内に人の気配が全然感じられないのです。
なんだかこれは・・・?
といろんなことに疑問符が打たれるような会社でした。
採用試験の最初のステップは自己紹介の作品を作って郵送するというものでした。
形式などは自由で、期日は一週間。
僕はなんだか楽しそうだなあと思いながらも前日まで何もせず、
徹夜でこれを作りました。
内容は僕をテーマにした雑誌でした。
自分の生い立ちを原稿用紙10枚くらいにまとめた作文や、
趣味で作っているTシャツの紹介、
昔描いていたまんがのコピーなど、
今まで作ったものを雑多に組み合わせてホチキスで留めただけです。
養命酒の採用試験はその後もなんだかおかしく、
一次面接から四十分かけたり、
二次面接の時点で残っている人が二人だったり(採用人数も二人)
と親切すぎて、僕は入る前から愛社精神が芽生えてしまいました。
そんなこんなで僕もコピーライターのはしくれになり、
こんなところでエッセイ書いてるんだから不思議なもんです。
さて来週の担当はアサツーDKの服部タカユキくんです。
7月号くらいのブレーンで自分は天才だと言っていた人です。
彼は面白いネタを沢山持っていますから、
きっとスリリングな1週間を演出してくれると思います。
最後にちょっと言い訳しておきたいのですが、
初日にイラストが上手だ、と書きましたが、
年鑑に載るのはそれ程上手くもないです。
本当はもうちょっと上手いです。
それじゃあ僕はこの辺で。
さようなら。