リレーコラムについて

すごい作品

サン・アド人

サン・アド展はとにかく、作品の点数が多い。
(gggにおける過去最高の展示数だそうだ)
全部見きれず「また来ます」という人も多い。
1日で全部見るのはたぶん無理か、ものすごく疲れる。
そんな膨大な展示物の中で、
僕にとってもっとも印象的だったのは
大先輩のデザイナー、山崎英介さんが書かれた
1枚のラフだ。

B5くらいの紙に大きく四角い枠が書いてある。
枠の中には「一発」の文字。それだけ。
見ても何のことかわからない。
解説を読むと「一発」というのは一発写真のことで、
山崎さんはこのラフを見せながら、
「ここにいい写真と、いいコピーが入ります」
というプレゼンをしたそうだ。

冗談のような話だが、実話である。

じつはこの話はサン・アド展と同時に出版された
サン・アドの本『SUN』の中で、
山崎さん自身が書かれているのだが、
現物を見ると、手書きの線と文字がとぼけてて、
それがすごくおかしい。
みなさんもぜひ会場にお越しになって、
ご覧になってください。
サン・アド展「サン・アド人」は10月30日まで
銀座グラフィックギャラリーで開催しています。

さて、「サン・アド人」が
担当してきたコラムもこれで最後。
次は児島令子さんの登場です。
9人が束になった重たいバトンを引き受けてくれるのは
この人しかいない!と、お願いしました。
お忙しい中、快く引き受けていただいた児島さん、
ありがとうございます。(蛭田)

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