ゾルゲまもなく参上
広沢理恵
いま、ある人に会うのを心待ちにしています。
ある人とは、スクリーンに現れるゾルゲ。
篠田正浩監督が撮った「スパイ・ゾルゲ」が
たしか来週封切りなのです。
ゾルゲを知ったのは、中学生の時。
教科書にも載っていたと思うのですが、
母の本棚にあった一冊から存在を知りました。
ここで、そんなヤツ知らないよ〜という方に、
ゾルゲのプロフィールを。
リヒャルト・ゾルゲは、ソ連邦のスパイ。
日本が太平洋戦争へ突入するという混乱の時代に、
ドイツの新聞記者を装って来日。
ドイツ大使館の信頼を得て、
国家の最高機密情報をスターリンに流していました。
結局、彼は正体をあばかれ、日本で銃殺刑になります。
私が読んだのは、彼の日本人妻の手記です。
え、これホントの話?スパイ?愛人?カフェー?
もーうドラマティック、ゴルゴ13だってのけぞるわ、という内容。
以来、誰かとこの話をしたくて。
でも、ゾルゲの名前を出してみても誰それ?という反応で、
ちっとも話が弾みませんでした。
ところが、篠田監督が最後の作品にゾルゲを選んだと聞き、
私は小躍りして喜びました。
さすが篠田監督や!(すみません、他の映画ちゃんと観てないんですけど)
(ついでに言うと、奥様の岩下志麻さんのファンです。
象印夫人、こわくて笑えます)
監督いわく「日本映画にスケール感を求めたかった」とのこと。
そうだよね〜 スケール感!
ゾルゲ自身も超個性的なキャラクターですが、
何よりそのときの時代背景にゾクゾク興味を覚えます。
たとえ映画がおもしろくなくても(私ったら、いまからこんなこと言って。
でもなぁ、日本でスケール感のある映画を撮るのは、
むずかしそうだからなぁ。)
スクリーンで彼に会える。
そのことに満足したいと思っています。
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