リレーコラムについて

大阪府警天満署に感謝。

永田豊

夏も終わりにさしかかっていますが、依然暑い日が続いています。
昨年に比べて、ビールの消費量は確実に増えています。
お酒は強い方ではないのですが、酒場やその空気は好きなのでよく行きます。
お酒にまつわるエピソード、失敗、醜態、数えたらきりがありません。
何か起こすたびに「最低!」などと自分を罵るのですが、
数日経つと反省の色などどこにもありません。

あれは、冬の寒い日のことでした。
その日はかなりお酒が入っていたのだと思います。
誰と飲んでいたか、どうやって帰ったかなんて覚えていません。
気づいたときは歩道に仰向けに寝ていました。
思うにその日は、気分が悪かったわけではなく、眠くて眠くて、
恐らくタクシーから降りて?しばらく座り込んでいたような気がします。
何かの拍子にパッと目を開けると、顔が二つ見えました。
二人とも男性で、上から私を覗き込んでいるようでした。
これは何?この二人の男性は誰?
とにかく状況がさっぱりわからない上、
お酒のおかげでがわかろうとする思考も中断してしまっています。
よく見ると、男性は二人とも制服らしきものを着ていました。
おまわりさんでした。「大丈夫か?」という声が耳に入り、
状況が少しずづわかりかけてきました。
二人の話を聞いていると、どうやら通りがかりの人が、私が死んでいるか、
それに近い状態だとカン違いして通報したみたいでした。
徐々に頭の中も回復してきて、おまわりさんにお礼を言い
立ち上がろうとしたのですが、身体に力が入らなくて立てません。
現場が家から近かったこともあり、おまわりさんに抱えられて帰宅しました。
今まで「お酒」でいろいろありましたが、
おまわりさんにお世話になったのは初めてだったので忘れられません。
場所から察するに、天満署の方々だと思います。
ありがとうございました。

そう言えばつい先日、中島らもさんが亡くなられました。
特別らもさんと親交があったわけではありませんが、
何度かお酒をご一緒させていただいたことがあります。
またお会いしたいと思っていました。残念です。
この場を借りて、ご冥福をお祈りします。

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