日曜の夜。
こんにちは。ビーコンの大賀と申します。2004年の最後に、このリレーコラムのバトンを受けました。1週間、おつきあいください。
夕べ、日曜の夜。何かが足りません……。
そう、1年間、1度も欠かさず見続けた「新選組!」が先週で終わってしまったからなんですね。日曜の夜8時に家にいることの方が珍しく、別にオンタイムで見ていた訳ではありませんが、この寂寥感。あまりにもいいドラマだったため、余韻がいまだに尾を引いているんです。
夏には、ハードディスク録画したまま見終えてない数回分が、上書き録画で消失するという事件が勃発しました。しかも、消えてしまったのは、よりによって山南敬助が切腹というあまりにも重要な回。友達に片っ端から問い合わせるも、誰も保存していない。断崖絶壁。しかし、あきらめることなかれ。いまや世界は、webでつながっています。三谷幸喜ファンのサイトの掲示板を通じて、見ず知らずの滋賀県の方が録画を送ってくださり、無事に見ることができたのです。もはや、ネットなしでは生きていけないなぁと、改めて感じた一件でした。
また、私は演劇が大好きなのですが、「新選組!」は、とにかく小劇場の俳優の宝庫。毎回、毎回、小さな役でも演劇人が出ていて、京都の宿屋の旦那役や有馬藤太の部下役で、友達も出演。端役の中に知った顔を探すのも、小さな楽しみでした。
そんなこんなで、最終回。勝海舟が「近藤勇の死は、無駄死にではない」と土方歳三に声をかけた瞬間から、もう涙が止まりません。“近藤勇は、幕府への薩長の不満を一身に背負って死ぬという大仕事を成し遂げた。”それは、私にとっては新鮮で、実に気持ちよい歴史の解釈に思え、三谷幸喜の力を見せつけられました。あんなに笑った大河ドラマも、泣いた大河もドラマも初めて。来年、何を楽しみに日々を生きればいいのか不安になるほどです。視聴率って何なんでしょう? 広告のクリエイティブ担当にとっては、あんまりあてにならない(したくない)マーケティング調査のようなもの? いや、皮肉が言いたかった訳ではありません。ともかく、ありがとう、「新選組!」。
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1339 | 2004.12.20 | 日曜の夜。 |