リレーコラムについて

♪の病。

藤本英雄

そもそもなんで俺、こんなに音楽好きになっちゃったんだろう。
母親がGS好きで、家にスパイダースとかのレコードはあったけど、
小学生の頃はせいぜい「ザ・ベストテン」とかをチェックするような
いたって普通の素直な少年だったのに。
ガツンと頭を殴られるような音楽との出会いのたびに、
僕という人間は変わってきたという気がします。

最初に目の覚めるような思いを味わったのは、サザンオールスターズ。
今の自分の嗜好からは想像もつきません。
でもあの、何言ってるんだか全然わかんないのにものすごい勢い、
っていうのに圧倒されちゃったんですよね。

中学では友人に言われるまま、何でも聴いてましたね。
ツェッペリンだったり、ピストルズだったり、YMOだったり。
最初に行ったライブはホワイトスネイク。
ギターソロがあまりに長いのでトイレに行って、
帰ってきたらまだギターソロを弾いていたのにびっくり。
で、ハードロックは断念。なんとなくニューウェーブ方面に流れていきました。

でも、パンクもニューウェーブも考え方はカッコイイけど、
何かやりすぎてる感じが恥ずかしいな、と思ってました。
そんな時出会ったのが、アズテックカメラやペイルファウンテンズというバンド。
いわゆるネオアコの元祖です。
「激しいものほど最先端」みたいな時代に、
「考え方やアティテュードで何でも表現できるぜ」ということを教えてくれました。
今の自分にものすごく影響を与えてます。

その後どっぷりハマッたのは、90年前後。
いわゆるアシッドジャズとかマンチェスタームーブメントの頃。
それこそ毎週クラブ通い。
「自分たち主導のムーブメントがやっときた!」って思ってました。

僕らの頃って、レコード一枚で世の中の見え方が変わったりしたけど、
今はどうなんだろう?
最近、新しいものを聴いても、
「これどこかで聴いたことあるよな」って思うんです。
これがオヤジになるってことなんだろうか。
僕のアンテナが錆びてきてるってことなんだろうか。
もう一度ワクワクさせてくれ!
ってものすごく考える、今日この頃なのです。

藤本英雄の過去のコラム一覧

1368 2005.02.10 Wの病。
1367 2005.02.09 LPの病。
1366 2005.02.08 ♪の病。
1365 2005.02.07 FRFの病。
NO
年月日
名前
5805 2024.11.22 中川英明 エキセントリック師匠
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