好きな、文字。

私の名前の一番うしろにいる「哉」。
この文字を、私は気に入っています。

別に意味やかたちが好きなわけでは
ありません。

電話で初めて相手に自分の名前を伝える際、
ほんの数分、楽しませてくれるからです。

通話相手:「失礼ですが、かつや様の「や」はどのような
　　　　　漢字でしょうか?」

こう聞かれた場合、まずは相手の声でだいたいの
年齢を想像して、いくつかのパターンで説明します。

まずは、ちょっと試す気持ちで。

　私:「志賀直哉さんの「哉」です」。

→これで完全に分かってもらえる確率は、約30%。
→「分かりました」と言われたが「哉」が「也」と
　誤認識されている確率、約20%(後日判明)。

そこで、相手の反応が悪い場合は、もう少し認知率の高い方
のお名前で再度、確認します。

　私:「えーと、小室哲哉さんの「哉」です」。

→これで完全に分かっていただける確率が50%。
→「はいはい、分かりました」と言われたが、やはり「哉」が
「也」と誤認識されている確率、約30%(後日判明)。

これでも相手の態度があやしい場合は、
最後の切り札を出します。

　私:「えっと、木村拓哉さんの「哉」です」。

→これで完全に分かっていただける確率、約80%(さすがです)。
→「それを早く言ってくださいよー」と言われて安心していたが
　やっぱり「哉」が「也」と誤認識されている確率、約15%(後日判明)。

ここまで、電話で話すと約10分。
通話相手には申し訳ないけれど、毎回このやり取りを楽しんでいます。

きっと、広告業界の方には「原研哉さんの「哉」です」が
一番分かりやすいかもしれませんね。

ちなみに最後まで残った約5%の方は、
通話相手から逆に「もしかして○○○哉さんの「哉」ですか?」
と聞かれた方たちです。

(例)
吉井和哉さん(歌手:元THE YELLOW MONKEYボーカル)
有野晋哉さん(芸人:よゐこ)
松本方哉さん(キャスター:「ニュースジャパン」で滝川さんの隣にいる方)
藤田俊哉さん(サッカー選手:名古屋グランパスエイト所属)