リレーコラムについて

僕のいまんとこの一番いいコピー

荒木伸二

言葉は大嫌いだ。
可愛いと褒めても、美しいと褒めても、納得のいかない女子と同じく単語やその順列組み合わせに自分や世界や自分の好きなものを還元させる作業自体がとても寂しく切ない。逆に悪口はよい。
(例文)バルセロニスタは幼稚だ。
忌み嫌うものを言葉という檻に閉じ込めた快感。
つまり、なんか怖いのですね。言葉というものが。
だから不器用な自分がそれを扱ったら危ないことになるのではとすごく不安で、
器用な人が上手に言葉を紡ぐと今度は恐ろしい。
悪口ではなくとも、何かを言い当てようとか、意味や価値で人を煽動しようとか、
そうゆう意図さえなければ、言葉と仲良く出来る。
基本的にCMプランナー業を営む僕の、ものすごく消極的なコピー感です。
妻の写真を撮ることは出来ても、妻がどんな人間なのか言葉で書くことはとても出来ません。無理だ。恐ろしい。
と言えば分かってもらえるだろうか。

お前の弱点は、コピーだ。
尊敬する人にそういわれて、そうなのだろうなと思いつつも
ようし、一発いいコピーどんと据えてすごいキャンペーン設計してやる!
とは、とても思えない。
ただ、ちょっと踏み込みたい気持ちもある。
荒木さんの「〜」ってコピーいいですよね。と言われてみたい。
あのCM面白いですよね、じゃなくて。
言葉で褒められたい。

と思ったら今年1つありました。言葉で褒められたことが。
自分で人を集めたフットサルの集いに、「へたくその会」って命名したのです。
これ、結構褒められた。
だったら行く。なら参加する。下手でいいってことですよね。そうゆうのってあるんだ。そう、その会の名前がいいとかなりの人に言われた。
こうゆう集いって、すぐにうまい人が中心になって、僕らへたくそは寂しい思いをするのが王道パターンなんです。でも、この集いはへたくそが大きな顔をしている。へたで悪いかうまいやつちょっと手伝え。ようし試合だ。スタメンはへたくそ中心で。チーム名は「へたくそFC」。大会も出た。負けまくった。がっくりどころか盛り上がった。名前どうりじゃん、がはは。
えっと、そんなわけでコピーというよりはネーミングなのですが、このホームページの僕の名前をクリックすると出てくるなんかだらだらした台詞とかワンとかニャンとかウキーとかここ数年オロナミンCでやってる歌の歌詞とかバカバカしい台詞とかそうゆうのではなくてもっとちゃんと短いTCCらしいものでいうと、僕のいまんとこの一番は「へたくその会」および「へたくそFC」です。

このコラムのバトンを僕に渡してくれた中村君もこの「へたくそFC」に参加してくれているのですが、先日、「荒木さん、ユニフォームつくる時はチームの名前、ちゃんと考えますよね?」と言われた。「え?」

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