あの人あんなこと言ってたな
イタリア製のAURORAの万年筆って、
インクが切れた!っていう場合のために、
特殊なリザーブタンクがついてるんですってね。
空っぽになっても、あと1頁は書き続けられるように。
カッコいいなあ、飛行機の補助エンジンみたいで。
でも、そこまでして書かなくちゃなんない
切羽つまる場面ってなんですかね。
遭難ですかね?ハイジャックですかね?
で、そこまでして書かずにはいられない
どん詰まりな言葉って、どんな言葉なんですかね。
S.O.Sでしょうか?辞世の句でしょうか?
それとも犯人の似顔絵?(これは、言葉じゃないか)
いや、パッとひらめいて、今にも忘れそうな
ネタとかだったらカッコ良すぎますね。
やっぱり身近じゃなくて、いまいち想像できないです。
阿久悠の「清らかな厭世」という本を、いま読んでいまして。
サブの表題は、「言葉を失くした日本人へ」となってます。
今の日本には、大人から子供へ語り継がれる言葉がないそうです。
物事の真実をついた格言や、粋な教訓みたいなものを、
口うつしに伝えていく習慣というのが、
ほぼ完全に失われようとしているらしいです。
そう嘆いて、この時代へ一つひとつメッセージを残しているこの本は、
亡くなる近くまで執筆された、まさに遺言のようです。
会わなくなっても、言葉が残ってる人がいます。
長い間名古屋でコピーを書いてた僕は、東京に来た今でも、
育ててくれた電通中部の岡本達也さんの言葉をよく思い出します。
人をやる気にさせる天才のような人です。
さすがに僕も、新人が書くコピーに何か言わなきゃいけない年なのですが、
そんなときにも、岡本さんの言葉は僕のなかに登場します。
べつに受け売りとか、パクりとかじゃなくて、
これはひとつのリレーなの!そう言って開き直ろうと思います。
さて、コラムのリレーのほうは、
今回を小澤の最終回とさせてもらいます。
もしも全て読んでくださった方がいましたら、
一人ひとり、お詫びを兼ねたお礼に伺いたいキブンです。
ありがとうございました。
さて次は、
TCCでは先輩会員であり、高校時代の同期の親友である、
高橋健一さんのコラムが個人的に読みたいです。
仕事忙しかったら、ごめんね。