リレーコラムについて

薪ストーブ2

小川勝己

「薪ストーブ」のつづきです。

原木購入という方法で夢の「薪ストーブ」も現実味を帯びてきたのですが、
そんなに簡単ではありません。原木を手に入れてもその後チェンソーを使って
玉切りし(40センチごとに切り分けること)、
さらに斧で割らなければいけないわけです。

出来るのか体力的にもつのか?
まあ、迷うより一回試してみようと、それでダメなら購入を止めればいい。
自分の人生の中で薪ストーブが欲しくて挑戦したけど駄目だった。
という思い出があってもいいのではないか。
などと一人で勝手に盛り上がり、
いきおいでトラックいっぱい2立米分の原木とチェンソーと斧を購入。
チェンソーと斧はハスクバーナー。メイドインスウェーデン、オレンジ色の
いかしたデザイン。ますます気分は盛り上がるのですが、
原木が運ばれてきて、その山を見たとき、これは越えられないな。
と3秒で盛り下がってしまいました。

最初の頃はデンジャラスさと筋肉痛で、越えられない山だということを実感の日々。
特に薪割りはルパン三世の五右衛門みたいに一刀両断。とは真逆で
斧を打ち込んでも木によっては硬くて刺さることもなく跳ね返ってくるんです。
薪ストーブの燃料になるのはナラ、クヌギなどの広葉樹で
木の密度が高いのでゆっくり長く燃えてくれるのですが、
その分すごく硬いわけです。斧が跳ね返るほど。
斧があたらないというのはデンジャラスなんですが、
跳ね返ってくるのは身体にきついんですよね。
だから、薪割には「ハンマー」と「くさび」も必需品で、わずかに斧で開けた隙間に
くさびを入れてハンマーで打ち込んで無理やり割ったりします。

それでもなんとか割り終わった薪の山を見ると、それなりの達成感があって、
なんか止められなくなっちゃたんですよね。この子達をまっとうさせてやりたいと。
結局、途中後悔をしましたが薪ストーブ本体の購入を決定。
「みにくいアヒルの子」の愛称で呼ばれているシガータイプストーブ。
かわいいやつです。
昨年から使いはじめましたが苦労した甲斐があって使い心地は最高。
本当に薪ストーブだけで一冬快適に越せました。煙突掃除も無事クリアー。

永遠の課題はやはり薪ですね。
1年たって薪割りもずいぶんなれましたが翌日はやっぱり筋肉痛。
ぼくの体力の枯渇と共に燃料も枯渇するかもです。
それでも薪ストーブのおかげで寒いのが苦手で
嫌いだった冬がちょっと好きになりました。
夜中に帰っても炎があるとほっとします。

実際に使ってみて思うのですが、
薪ストーブは暖かさと明るさに揺らぎがあるので快適さを感じるみたいです。
広告もそうですが表現にはいい意味で、揺らぎや隙間があったほうが
感じられたり豊かだったり色気が出たりするのと同じだなぁ。と思います。
とってつけたように最後だけ広告に結び付けましたが。
正直、炎を見ているとそんなこともどうでもよくなります。
表現者としてはヤバイでしょうか。

興味をもたれて暖かさを体感したい人はぜひご連絡ください。  
あと、木の伐採情報もお待ちしております。

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