無差別コラム【サンバの腰つき】
ろくな企画が思いつかないまま迎えてしまった朝や、
全身全霊をかけた競合コンペに負けた夜。
誰だって、人生に一度や二度は、
サンバを踊ったことがあるでしょう。
そんなサンバの起源を遡ると、ジャズと同様、
南アメリカの奴隷制度にたどり着きます。
19世紀末、奴隷解放とともに、
リオへと流れ込んだ黒人たちのアフリカ音楽。
それがブラジルの伝統音楽と融合し、生まれたのがサンバです。
だからサンバの歌詞は、人種差別や政治体制への批判が中心でした。
その踊りは、ほとんどが即興。この点も、ジャズと共通しています。
サンバにはバラードからサロンダンスまで様々な種類がありますが、
やはり代表的なのはカルナヴァル(カーニバル)。
エスコーラと呼ばれるチーム同士が競い合い、順位を決めるお祭りです。
なかには1000人以上が所属する、巨大なエスコーラも存在します。
でも、ブラジル人が皆、サンバ好きだと思ったら大間違いです。
カルナヴァルの時期になると、騒がしい街中を離れ、
人の少ない郊外のリゾート地でのんびりする。
そんなクールなブラジル人たちも、少なからず存在しています。
なお、日本でサンバといえば「浅草サンバカーニバル」ですが、
これを見に来る男性客の多くが、サンバ自体にはそれほど関心がなく、
半裸の女性を、半裸の女性として見ているだけなのではないかという疑惑があります。
とくに、最前列を死守している人々の中に、高齢の男性が多いことが特徴的です。
がんばれ、おじいちゃん!
それでは皆さん、また明日。
横田俊郎
リクルートメディアコミュニケーションズ
yokota_t@r.recruit.co.jp
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