妹が駅員
妹が駅員をやっています。
とある閑静な住宅街にある、私鉄の駅の駅員さんです。
妹は会うたびに、駅で起こった色々な話を聞かせてくれます。
その中のひとつ。
駅には「ホームドア」といって、
線路に人が落ちないためのドアがよく設置されています。
あのドアには人や物が挟まったりした時に
それを感知するセンサーの穴があるそうなのです。
妹の職場の駅員さんがホームで電車の案内をしていたところ、
ホームドアに一カ所だけ閉まらない扉がある。
何も挟まってなさそうなのに、おかしいなと思って近づいたところ、
センサーの穴にはおまんじゅうが押し込まれていたそうです。
そんな話をリレーコラムに書こうと思って
「他にどんな事があったっけ?」と妹にメールしたら、
こんな返事をくれました。
—–
思いだしてみたよ!
●駅には毎日色んなお忘れものがあって、
その中には入れ歯やかつらもあったりするよ。
●終電ホーム案内してるとき電車の扉あいたら
いきなりホームに放尿した人がいたよ。
●多目的男子トイレでパンツ下ろしたまんま寝てた人がいたよ。
●トイレにごはんとハンバーグとプチトマトがあったよ。
●肌寒い日に半袖で歩いてたら老夫婦に笑われたよ。
—–
さすが駅。
駅員さんにはほんとに頭が下がります。
でも頑張って働いていると、
ときにはお客さんから感謝されることもあるそうで。
例えば、この前気分が悪くなった時に親切に対応してくれてありがとう、
ってお菓子をいただくこともあるとか。
そういうことが何回かつづいて、先日会社から賞状をいただいたそうです。
「こんな賞もあるんで、もし駅員に限らずお店でいい店員さんがいたら、
お客様の声とかに書いてあげると、その人とっても喜ぶかもね」
と教えてくれました。
そんな妹の駅員姿を生で見てみようと、
会社の同期の村上と一緒に、抜き打ちででかけたことがあります。
駅の改札の隣にあるガラス張りの駅員室をこっそりのぞいてみると、
奥でノートパソコンを前に、口をあいてボーーっとしている制服姿の妹が。
姉としては大変心配になりましたが、
妹は「この仕事たのしい」と言っていました。