取手事件 1
2002年10月某日
当時、東京芸大の一年生だった私は、
美術学部のキャンパスがある
茨城県取手市のマンションに住んでいました。
初めての一人暮らしで、
夜一人で眠るのが怖くて、
枕もとに護身用のカナヅチをおいて寝ていました。
秋になり、ようやく学生生活や一人暮らしにも慣れてきた頃、
事件は起きました。
夕方、大学で課題の制作を終えて、
マンションに戻った私は、
エレベーターに乗って3階で降りると、
信じがたい光景に出くわしました。
私の住む303号室のドアから、
見知らぬおじさんが出てきたのです。
「・・・・・!?」
一瞬、階を間違えたのかと思いましたが、
まぎれもなく、そこは303号室でした。
スーツ姿で大柄でメガネをかけたおじさん。
彼も私を見てぎょっとした様子で、
うつむいて何事もなかったように立ち去ろうとしました。
私はわけがわからず、思い切っておじさんに声をかけました。
「なにしてんですか?」
つづく
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はじめまして。
田口麻由と申します。
電通でアートディレクターとCMプランナーの仕事をしています。
バトンを渡してくれた安達さんは、4CR局の先輩で、
ちょっと前までご近所仲間でした。IQが高すぎて、FBIにスカウトされたことがあるそうです。
私は、
You Tubeと、なぞなぞと、怖い話が大好きです。
面白い動画、よくできてるなぞなぞ、超怖い話にお心当たりのある方は、
ぜひ教えてください。
m.taguchi@dentsu.co.jp
一週間どうぞよろしくお願いいたします。