リレーコラムについて

寿ビデオの3大手法

角田武

寿ビデオは大きく分けて3つの方法論に分類されます。

最初の一つめは・・・「パロディ」!!

いきなり禁じ手のような気もしますが、この手法が一番多いです。
だいたいの人が、すっと入れますし。
中でもテレビ番組のパロディ、特にドキュメントっぽいモノが人気。
「プロジェクトX」「情熱大陸」「そのとき歴史が動いた」など。
馴れ初めなんかを伝えやすいですね。
ドキュメントだと、ネタがくだらないほど、
(元の番組がシリアスなテイストなので)
そのギャップで笑える、というメリットがあります。

その他、ある人にスポットを当てるトーク番組などのパロディも。
「いつみても波瀾万丈」「徹子の部屋」などなど。
電通3CRの津田大介さんは新郎なのに、自ら徹子に扮してましたね。

映画やドラマのパロディもたまにあります。
「ロッキー」とか「踊る大捜査線」とか。
新郎新婦の好きなモノを使う、新郎or新婦の職業にちなんで使う、
あるいは最近大ヒットしたものを使う感じですね。

二つめの方法論は・・・「新郎が新婦のために懸命に何かをやる」

高所恐怖症を克服するためにスカイダイビングをする。
オリジナルのラブレターを作るために、東北まで和紙を作りに行く。
体力のない新郎が、新婦を安心させるために42.195kmを走破する。
最近面白かったのは、新郎がめちゃめちゃモテる設定で、
結婚を機に今までの女性関係を清算するために100人の女性に
いろんな場所でビンタされる、というモノ(もちろんフィクション)
でした。

基本的には、体を張ったものが多いですね。
フィジカルなものはコミュニケーションのスピードが速いです。

メリットとしては、新婦に「いつのまにこんなことを一生懸命
やってたの!?」というサプライズを与えることができます。
デメリットは、相当時間と手間を食われることですね。

で、この方法、1つめのパロディと組み合わせることもあります。
だいたい、想像つきますよね?

三つめの方法論は・・・「1曲の歌をいろんな人でつなぐ」

ウエディング・ソング(「Can you Cerebrate?」「Butterfly」など)
や新郎新婦の大好きな曲を1フレーズずつ新郎新婦に関係の
ある人がいろんな場所で歌う。
それを繋いで1曲の映像にする。

これは、あまり過激な内容のモノを作っちゃダメそうなときに
多用されます。
具体的には、新郎新婦の親や親族、関係者がお堅い方だったり、
二度目の結婚だったり、という場合です。

この場合の注意点は、新郎新婦に「この人まで歌ってくれたのか!!」と
思わせることですね。
友人や先輩だけじゃなく、すごく偉い人とか
馴染みの飲み屋のマスターだったり、10年くらい会ってない人だったり、
少し意外性のあるキャスティングが必要です。
あと、意外性のあるロケ地なんかも効果的です。

で、これも実際のMV(ミュージックビデオ)の
パロディをしたりすることもあります・・・おそるべきパロディ!!
普段できない鬱憤でしょうか。

・・・と、大体この3つに分けられます。

もし、何かこれ以外あるぞ!!(見たぞ!!)
という人がいたら、t.tsunoda@dentsu.co.jpまで教えてください。

じゃあ、次回は、作る際の注意事項、気をつけなきゃいけないことを
お教えします。

また、明日。

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