石田純一にはなれないはなし
僕は、石田純一さんにはなれない。
極端に冷え性なのだ。さらにややこしいのは、汗っかきでもあるということ。
連日の猛暑、ファッションを外気に合わせるか、室温に合わせるか、実に悩ましい。
人間は単純なもんで、直近の、「今そこにある危機」に合わせてしまいがちで、
室内で過ごす時間が多いのにもかかわらず、
「駅までの汗だく」を嫌い、薄着で出てしまう。スニーカーソックスを履いてしまう。
なんとかなるだろうと、たかをくくるわけだが、くくった自分を柱にくくりつけてジワジワ痛ぶりたくなるくらい、後悔する。
寒い。
寒い。
とにかく、寒い。
電車がいきなり寒い。
コーヒーショップが寒い。
編集室が寒い。
そしていま、この瞬間的には、そっちからぶつかっておきながら睨んできた女性が、憎い。
憎々しい。
その点、石田さんは、スニーカーソックスどころか裸足で革靴を履き、ま、そんな怒り顔も素敵だよなどと優しく微笑んでみせるのだろう。
僕は、石田純一にはなれない。
3429 | 2013.07.12 | (笑)をとりたいはなし |
3428 | 2013.07.11 | プロフェッショナルなはなし |
3427 | 2013.07.10 | でも魔法なら使えるはなし |
3426 | 2013.07.09 | 石田純一にはなれないはなし |
3425 | 2013.07.08 | 甘酸っぱい気持ちにならなかったはなし |