先輩のはなし
人生は、いつもちょっとだけ間にあわない。
とは、
映画「歩いても歩いても」のキャッチコピーだけど、
ほんとにそうだなあと思う。
今年のはじめ
コピーライターの梅本洋一さんが
亡くなりました。
宣伝会議の講師であり
会社の大先輩だった梅本さんは、
はじめて、私のコピーをほめてくれたひとでした。
「仲畑さんや糸井さんにもさぁ、
最初にほめてくれた人間がいるはずなんだぁ。
俺はそういう人間になりたいんだよぉ。」
そんなことを言っていました。
「これからいろいろあると思うけどさぁ、
コピーをさぁ、嫌いにならないでほしいんだぁ。」
そんなことを言ってくれました。
今年新人賞が決まって、飛び上がるくらいうれしかった。
でも、ふと梅本さんの顔が浮かんで、
あと一年早かったら。
ちくりと、そんな思いがよぎったりもしたのでした。
7月31日、年鑑の写真撮影がありました。
カメラマンは長島有里枝さん、ADは原耕一さん。
原さんは、梅本さんと組んでYMOなどの広告をつくってきた方で、
これまた偶然にも会社の大先輩です。
(お会いしたことはなかったのですが。)
緊張でもじもじしていた私に、
原さんのほうから話しかけてくれました。
原さんたちがいた頃の会社の話や梅本さんの話を
たくさんしてくれました。
となりに座った私は胸がいっぱいになって、
ただただうなづいていました。
そして思いました。
今年の新人賞じゃなかったら、
こんな風に原さんとお話できることもなかっただろうな。
「今年でよかったなぁ。」
梅本さんも、そう言ってくれてるような気がしました。
そういえば先日、
できあがった年鑑をめくって「あ!」と思いました。
報告はできなかったけど、
いっしょの年鑑に載れましたよ、梅本さん。
***
今年新人賞をいただきました。
渋谷三紀です。
一週間、私のつたないコラムにお付き合いいただき、
ありがとうございました。
最後もいいですか。
TCC同期の戸谷さんと正樂地さんが
素敵すぎる動画をつくりました。
周りの方にも、ぜひオススメください。
さて、つぎもTCC同期。
北海道の佐藤舞葉さんです。
マイナスイオンが出そうなナチュラルな風貌ですが、
おなかのなかに怪獣を飼ってる気がします。
一筋縄ではいかない気がします。
舞葉さんのコラム、私も楽しみです。
では、よろしくお願いします。
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