リレーコラムについて

コピーライターの時代じゃない?

こやま淳子

こんばんは。
後藤エミさんからバトンを受け取ったこやま淳子ともうします。

リレーコラム、久しぶりだなあと思って調べてみたら、
前回書かせていただいたのが2004年の5月。
なんと、ちょうど10年ぶりでした。

前回のコラムのときは博報堂に中途入社したばかりで、
まだ右も左もわからず、大きい会社に圧倒され
やさぐれていたことを考えると、なかなか感慨深いです。
その10年の間に私はフリーランスになって、
結婚して、家も2回引っ越しました。
本を出したり、雑誌にエッセイを書いたり、
タレントの山田五郎さんとトークショーやったりもしました。
(そのせいで『こやま文化人気取り説』なども流れていますが、
まったく違います。あれは自分たちで企画したプロジェクトの一端なんです。
それもおいおい書いていきたいと思います)

フリーランス、とても楽しいです。オススメです。
なんでみんなフリーにならないんだろう、
と思うくらいです。
(もちろん、こやまさんに言われたからフリーになったのに!
と後から言われても責任は持ちません。念のため)

たまに「もうコピーライターの時代じゃないのに、
よくやっていけるね」などと言われることもありますが、
そのたびに私は「なんでそう思うのかなあ」と不思議に思います。
時折そういう意味のことをもっと攻撃的に言う人もいるのですが、
この人は世の中がそう言ってることを疑問なく信じてしまう、
可哀想な人なのかもしれないな、
と、心の中で「くすっ」と笑うようにしています。
ええ、気が小さいので、あくまで心の中でですが。

私がコピーライターになった1995年当初から、
「コピーライターの時代じゃない」なんてことは、
とっくに言われておりました。
それは80年代のコピーライターブームという
大きな大きな山があったからなんでしょうけれど、
その記憶が大きすぎるせいか、
いまだにそんな論調が消えないのです。
だから「コピーライターの時代じゃない」って
ドヤ顔で言っている人には、
「もう『コピーライターの時代じゃない』っていう
時代じゃないんですけどね、くすくすっ」
と(心の中で)微笑んであげることにしています。

2014年現在、私の実感としては、むしろ逆。
ちょうど10年くらい前に比べると、
明らかにコピーライターの仕事は増え、
また広がっているのではないでしょうか。

それは私がフリーになったせいもあるのかもしれません。
でももっと大きい理由のひとつは、
やっぱりインターネットの時代になったから。
もうひとつは、コンセプトワークが
より重要な時代になっているから、なのではないかと思います。

このコラムでは、そんな私の仕事のことだとか、
エミさんにふっていただいた日常生活の話などを
書いていきたいと思います。

って言いつつ明日はまったく違う話をする可能性もありますが。
一週間どうぞよろしくお願いします。

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