1.5 外国人は、ただの視聴者。 事例
■事例
今回の「マザーブック」も、実は外国人審査員を
ただの視聴者として見て、作文されています。
たとえば「マザーブック」の課題の部分なんですけど、
上司への報告書風に書くとこうなります。
「日本では少子化がすすみ、産婦人科の競争率が高まってきています。
名古屋の医療機関、葵鐘会が経営するベルネット産婦人科は、
そんな厳しい状況の中、妊婦さんに選ばれる病院になりたいと考えていました。
しかし、日本では医療機関によるマス広告の規制がとても厳しいです。
マーケティング調査によると、妊婦さんにとって最も説得力のあるメディアは、
口コミだということがわかりました。
そこで私たちは、妊婦さんの口コミを誘発するためのマスを使わないコミュニケーションを考えました。」
たしかに正しいんですけど、これでは審査員=視聴者にとってはちょっとハードル高いですよね。
そこで、以下のような作文にしました。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「妊娠、出産は人生で最も素晴らしいイベントです。
ベルネット産婦人科は、より思い出深い経験をしてもらう
お手伝いがしたいと考えました。」
前者も後者も事実なんですけど、
後者の方が、スッと入ってきませんか?
なぜなら、クライアント事情や日本ならではの特殊な事情をできるだけなくして、
誰もが「そうだね」、と思うことを書いたからです。
全部が全部、簡単にする必要はないと思いますが、
審査員をひとりの視聴者として見ると
よりわかりやすい作文が書けるのではないでしょうか?
■まとめ
カンヌだからって気負っちゃいけない。
外国人審査員は一人の視聴者。
上司への報告書トーンは卒業しよう。
(自戒をこめて)
実は、一人のおじさん、おばさんである外国人審査員に伝わりやすい、鉄板の作文テンプレがあります。
それは、また明日、のっけます。
ではでは~
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