新社会人となった皆様へ
「アダルトビデオ」の覚悟については、前々回に触れたとおりだ。
(読んでみたい方はこちらからどうぞ http://tcc.gr.jp/relay_column/show/id/3845/)
もう少し続けると、AVに関して「あの液体は、偽物だ!」「小道具だ!」と
いちいち「本物」でない旨のイチャモンをつけたがる輩がいる。
これには遺憾の意を隠せない。
何を隠そう、あの職業にはAV「女優」「男優」というネーミングがなされている。
サスペンス映画を観ていて、その飛び散る血液が本物でないことに
文句を言う観客はいるだろうか。
劇中でドラマティックに死を遂げた役者が別のTV番組に出てきて
「あのとき死んだんじゃなかったのか!」と怒り狂う視聴者はいるだろうか。
(万に一つこれらが本物だったら、それこそ狂った許しがたい犯罪行為である)
AV女優が「小道具」で「演技」をする職業であるということは、
そのネーミングに堂々と表れている。一切隠し立てなどしていない。
では、AVを観る際に、我々が気をつけなければならないことは何なのか。
それは、「想像力」をもって観ることである。
AV女優は、単体女優か企画女優かに関わらず、
監督の演出のもと自分なりの表現すなわち演技をしている。
これを「演技だ」と思いながら観てしまうのはズブの素人。
そんな素人のうち一部の人種が
「あのシーンはニセモノだ」とか騒ぎ立てたがる。
バカ丸出しである。
こんな行為は、少なくとも、想像力を武器のひとつとしたい業種の方々にはおすすめできない。
演じる仕事なのはわかっている。
でも、今自分が観ているこの作品に限り、この反応はマジなのかも・・・
そう思い込めば思い込むほど、その世界を十分に堪能できる。
そして自分の想像力の発揮性を都度確認することができる。
そうやって鍛えぬかれた想像力を、大いに社会に役立てて頂きたい。
それはこの情報過多の現代において物事の本質を見極める力となり
身近な人や地域の方々への感謝と思いやりにつながり
やがては自身の夢の実現力となっていく。
私はそのことを、誰よりも自戒を込めて、ここに記してペンを置きたいと思う。
そういえば、今週アタマから読んでくださった方なら何となく覚えてらっしゃるかもしれないが、
西島知宏とかいう先輩からようやく返事をいただいた。
彼のAVに関する独特なまでの理論と見解は、
この春新社会人を迎える方々にとって、人生の道標となるだろう。
2015年4月4日
鶴香奈子
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