マキさんが教えてくれたこと。(1)
はじめて動いてる眞木準さんを見たのは、
たしかNHKの「日本語再発見」という番組でした。
眞木さんはコピーについて語られていました。
「コピーは小説より読まれる機会がある」
どんなに有名な小説家でも、
その言葉は本を買わないと読まれない。
コピーは違う。不特定多数の人の目に入る。
知らない多くの人に、自分の言葉を
読んでもらえる幸せな仕事です。
というようなことを静かに熱く語る眞木さん。
当時まだコピーライターの卵の卵の卵だった私は、
「うわあ、そうなんだ~」と感激しました。
と同時に思ったのです。
作家は名前が出るけどコピーライターは出ないよね。
眞木さんだってそう。
でも眞木準コピーは、まぎれもなく眞木さんだ。
この、
「匿名性の言葉の中にある有名性あるいは顕名性」
に、私はなぜか、とても心ひかれたのです。
誰が書いたかわからない言葉。
だけども、たしかに誰かが書いたと感じる言葉。
そんな広告の言葉を私も書いてみたい。
よし、絶対コピーライターになろう!
眞木さんのおかげで、
私の未来予想図は、色がつき始めたのです。
そして時は流れ、私は新人賞をとり、
眞木さんのコピー講座のお相手に呼ばれたりもして、
お近づきになりました。
ある日、そんな眞木さんから電話が。
「いま仕事で大阪に来てるんだけど、飲まない?」
その夜、ADの戸田正寿さんと眞木さんという
伊勢丹ゴールデンコンビとごいっしょしました。
そのときの眞木さんとのなにげない会話。
「児島令子はTCCのパーティー来ないの?」
(眞木さんは私をフルネームで呼びます。)
「新人賞以来、一度も行ってません」
「来たほうがいいよ。会費払ってるんだし」
当時の私は、新人賞とっただけで、
東京のTCC会員にほとんど知り合いもなく、
パーティーに行っても壁の花?になるだけだし、
行かなくていいやって思ってました。
それにあんまり社交的な方じゃないし、(ホントです)
人の多いパーティーより、バーのカウンターで朝まで
しゃべり倒す方が好きだし。(やや、ホントです)
でも眞木さんの言葉をきっかけに、
思いきってその年のパーティーに行ってみたのです。
するとスゴイことがおきました!
まずパーティー受付、
当時の事務局の星さんが、「あ、児島さん来てくれた~」
(え?私のこと知ってくれてる?!)
会場に入ると何人かが声をかけてくれる。
(年鑑を通して知ってくれてるんだ。うれしい〜)
このあと仲畑広告で二次会あるから来れば?
と仲畑さん。
土地勘ない私を気遣ってか、仲畑さんといっしょに
眞木さんのクルマでつれっててもらうことに!
(なにこれ?夢?)
車中で、
仲畑さんが受賞したクマのトロフィーを見せてもらい、
「いいなあこれ」と言ったら、
な、な、なんと、
「持って帰れば?あげるよ」と仲畑さん。
(!!!!!!!!!!!!!!言葉が出ない……)
まさかの展開に、
さてさて、私はどうしたでしょう?
(あしたへつづく。)
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ごめんなさい。朝ドラ商法ではないです。
毎日あんまり長いのも迷惑かなと。
それと私、今年になって、
中華料理の名前みたいに漢字が10文字くらい並ぶ
耳の病気になって、薬でだいぶ改善したけど、
ときどき調子悪くなるんですね。
ストレスが原因とかで
お医者さんからも根を詰めないようにと。
ちょっと耳がザワザワ……。
やばくなる前に今夜はもう寝ますね。
あしたつづきを元気に書くために!!
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