人助け
有元さんからバトンを受け継いだ諸橋秀明です。
一週間、どうぞよろしくお願いいたします。
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もう5年も前の、暑い夏の日曜日。
とある路上イベントに立ち合っていた僕の前に、
足を引き摺ったおじいさんが通りがかりました。
人混みと熱さに疲れ果てたのか、
ヨロヨロと今にも転んでしまいそうな弱い足取り。
大丈夫かな、手を貸そうかな、
と思ったのですが、
よくよくおじいさんを観察してみると、
手には使い古したコンビニの袋、
ちょっと茶色く変色したTシャツ、
ガムテープで補修したトイレサンダル。
漂うあっちのレゲエ感。
恥ずかしながら傍観を決めこもうとした、その瞬間、
隣にいた後輩の営業クンが、ババっと駆け寄ったのです。
「大丈夫ですか!?」
二言三言、おじいさんと話すと、こちらを振り返り、
「おじいさんの家、
すぐそこらしいんでちょっと送ってきます!」
と告げ、肩を貸し、歩き出す彼。
なんて感心な若者なのだ。
一方、自分は…。
あろうことか、助けるかの是非を、
見た目で判断するという愚かさ。
打算的で、醜い思考回路。
嗚呼、僕は誓おう、
次に、困っている人に会ったら必ず助けるのだ!!
たとえ、それが悪魔であろうとも!!!
そう熱く煮えたぎるほどの決意を固めていたところ、
数十分後、どうしたことでしょう、
後輩が深刻な表情で戻ってくるではないですか。
ど、ど、どしたの?と聞くと…
「あのおじいさん、なんかすごいお金持ちだったんです…。
で、僕の行動に感激してくれたらしく
お礼に所有してるビルひとつくれるって行ってるんですケド、
どうしたらいいっすかね…」
もう絶対に、何があっても、
困っている人を見つけたら必ず助けよう!!
と、決心をさらに強くする
浅はかな僕なのでした。
———
そんな持ってる営業の後輩の彼、
この度、福岡で
スポーツマネージメント会社「Joint One」を
立ち上げ独立しました。
強運と実力を兼ね備えた大物だから
大成功間違いなし!
隼人、がんばれ!
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