トレンドとは。
岩崎亜矢
今日も、どこかで何かが流行っている。
ドラえもんの道具に「流行性ネコシャクシビールス」
というものがあるのですが、このビールスを育てる際、
自分が流行らせたいことを聞かせながら育て、
ある程度増殖した段階でそのビールスを風に乗せてばらまくと、
どんな流行でも自由に作り出せる、というもの
(使い方によっては結構怖い道具で、
これをD通さんが手に入れたら恐怖だな…!)。
オチは、いつだって流行に疎いのび太君が、
1日遅れで自分のつくった流行にかかってしまい、
結局「流行遅れ」の格好をしてしまう、というものでした
(今思うとそれはずるずるっとした格好で、ちょっと前まで
ファッション界を賑わせていたヴェトモンっぽかった。
おもえば、ヴェトモンとドラえもん、響きが似てるな)
ところで私は、流行というものにとても疎い人間です。
たぶん満遍なく情報を得るのが苦手だからだと思うのですが、
「初っ端の段階で流行に飛びつく」という行為は、
01:アンテナを張り巡らす(→めんどい)
02:新しい商品等は割引されないことがほとんど(→やだな)
03:誰かの経験を聞けないので失敗の可能性が高い(→すごくやだな)
という様々なリスク(そんな大げさなものではない)が考えられますが、
それを請け負ってでも、「誰よりも早く新しいものを得る」という体験に
価値を置くというわけですよね。
私が「めんどう」と思うことを、
どこかの誰かは「たのしさ」と捉えているということに、
人間とはなんとも幅広く、奥深く、興味深いものだとしみじみ感じ入りますが、
私ものび太君のように、
「あとから流行にかかる」ということがたまにあります。
大学時代、同級生から「もう飽きたしあげる」と言われた
『たまごっち』(年齢はお察しください)にはまって、
本屋でのバイト中も仕事そっちのけで世話してたなとか、
昨年、ポケモンもだいぶ経ってからはまって、
イスタンブールのトランジット待ちの空港でかなりレアなの捕まえたなとか、
まあ、つまり私はのび太君タイプで、
あとからじわじわゆっくり始まる系なのです。
勘のいい方はもうお察しかもしれません。
月曜から始まるこのコラムの、
なぜ第一回目が、
今日水曜日になってしまったのかということについての、
やや言い訳がましいコラムでございました。
会社の先輩・大友の「大」は大酒飲みの「大」、
大友さんより引き継いだこちらのコラム、
しばしお付き合いくださいませ。
岩崎亜矢
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