一打のドラマ120 M:
テクニクス・コンポーネント
ドヴォルザーク「新世界」
N:
(シンバリスト独白)第四楽章がはじまっている。
私の目の前の譜面には、64小節目の3拍子から、
66小節の頭まで、いとも単純な楽譜が並んでいるだけだ。
ドヴォルザークの新世界交響曲には、
私のシンバルは、ただの、そう、ただの1回しか登場することはない。
しかし、
たった7拍のひと叩きに、この新世界のすべてがかかっていると私は信じている。
心臓の鼓動を、広いコンサートホールの誰かに聞きとられそうな緊張感が、
全身を襲う。
さあ。
60小節目が近づいてきた。シンバルの革ひもの手応えを確かめて私は立ちあがる。
62,63小節!
SE:
シンバルの音
N:
たったひとつの音にもドラマがあります。ひとつの音を、一人の楽団員のちょっとした心の動きを、テクニクスは正しく伝えたいと考えます。
原音に何ものもつけ加えない、原音から何ものも取り去らない。テクニクスのめざす音は、あくまでもありのままのすなおな音。すなおな音は、楽団員の意気込みをそのまま伝えてくれます。
M:
~END
SE:
聴衆の拍手
N:
音楽の中にドラマを見つけてください。テクニクスは、ひとつひとつの音を大切にします。
M:
テクニクス
NO.12236
広告主 | 松下電器産業 |
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業種 | 家庭電器・AV機器・コンピュータ・OA機器・通信機器・ビジネス用品・電信電話サービス |
媒体 | ラジオCM |
コピーライター | 草川衛 木本速夫 |
掲載年度 | 1980年 |
掲載ページ | 290 |