Vitz／The making of new Vitz story　283秒...

Vitz／The making of new Vitz story　283秒 S：
The making of the new Vitz story

ディレクター：
新しいVitzのCMなんですけど。

CD：
お、できた？

ディレクター：
すっごいカーチェイスCMです。

CD：
いいじゃないか。

ディレクター：
犯人がVitzで逃げるんです。

CD：
ちょっと待って。

ディレクター：
あれ、まずいですか？

CD：
う～ん、Vitzに乗っているのが犯人っていうのは
やばいかもなぁ、クレームとか

ディレクター：
あぁ、そこですか…

CD：
Vitzはそういう犯罪を是認するのか！みたいな正義を
やたら振りかざす人、多いでしょ？最近。

ディレクター：
ですよね。では、パトカーはやめて、
主人公は正義感の強い女性にしましょう！

CD：
お、いいね！

ディレクター：
悪いやつらから恋人を助けに行くんです。

CD：
面白そうじゃない！
Vitzのキビキビした走りが見たいよね。

ディレクター：
了解です。CGだから自由自在です。
交差点でドリフトして交通量の多い道に入ります。

CD：
CGの進化には驚くね～。

ディレクター：
華麗なハンドルさばきでわずかな隙間を左右に縫いながら
進んでいくんです。

CD：
あ～、急いでいるんだね～。ん～、かっこいいんだけど、
おしいなぁ。

ディレクター：
あれ、また何か？

CD：
Vitzは安全機能トヨタセーフティセンスCを搭載しているから、
まずこんなに車間距離を詰めたらアラートが鳴るね。
それに、レーンディパーチャーアラートがあるから、
ウインカーを出さないで車線変更するとまたアラートが鳴る。

ディレクター：
なるほど。

CD：
そもそも、どうして雨が降っているんだ？

ディレクター：
その方が迫力ある走りになるかな～と思って。

CD：
晴れの方が車が見やすいよね？

ディレクター：
晴れに出来るよね？それでは、これでどうでしょう？

CD：
よくなってきたぞ。しかし一番大事なことを忘れているな。

ディレクター：
えっ、何ですか？

CD：
新しいVitzはハイブリッドなんだよ。そこをもっと
強調しないとね。

ディレクター：
強調します。じゃあ、まとめるとこういう感じですかね？
主人公は恋人が捕らわれたことを知ると、シートベルトをして
安全確認をしてからハイブリッドで静か～に発進します。
衝突の可能性があるとアラートが鳴るので、ブレーキを踏んで減速。
車線変更は、後方を確認しながらウインカーを出してから。
安全運転で恋人を助けに向かいます。

CD：
完璧だよ。

ディレクター：
完璧ですね。そして恋人が捕らわれている埠頭に着きます。

CD：
何かが起きそうな予感がするね。

ディレクター：
まさにそうなんです。突然、敵の車が現れ、Vitzを襲うんです。
そして、敵が激しく幅寄せをしてくるんです。

CD：
あ…、ああ…、あああ…、あ〜あ、Vitzのサイドがへこんじゃったね。

ディレクター：
だめですか？

CD：
当たり前だろ！

ディレクター：
当たり前です。じゃあこれだけやってもVitzはまったく無傷。

CD：
その可能性もあるぞ。

ディレクター：
そしてなんと！有り得ないテクニックで敵の攻撃を回避！

CD：
若者にウケそうな荒唐無稽さがたまらないねぇ。

ディレクター：
たまらないです。そして、恋人を助けるために倉庫の扉に突進します！

CD：
君はこのシーンが好きか？

ディレクター：
とっても好きです！

CD：
私は…大嫌いだ。

ディレクター：
えっ…

CD：
新しいVitzはフロント推しでって言われているんだよ。

ディレクター：
そこですか…。それでは、大胆なフロントデザインが見えるように
バックでアジトの前に車を停めて、車から降り立ちます。

CD：
ありえなくないだろ。

ディレクター：
この場合、扉をノックですかね？

CD：
まあ、流れ的にはそうなるね。

ディレクター：
そしてついに悪党たちとの対決シーンです。

CD
暴力はだめだよ。

ディレクター
救出シーンは音だけで表現します。

CD：
想像力をかきたてるね。

ディレクター：
クライマックスは二人のステキなシーンです。

CD：
いいね。

ディレクター：
車の中で見つめ合う二人。そして感動的なハッピーエンドです。

CD：
引き込まれるね。ただ…

ディレクター：
何か気になるところありますかね？

CD：
ん～、おしいな。

ディレクター：
おしい？

CD：
アングルが顔のアップばかりで、Vitzの上質なインテリアが
ほとんど見えないんだよねぇ。

ディレクター：
この状態でそこ見せますか？

CD：
何回言わせるんだ！CMなんだから。映画作ってるんじゃないんだぞ！

ディレクター：
つい調子にのりました！上質なインテリアを中心的に見せながら、
ハッピーエンドを迎えます。これ、状況わかります？

CD：
わかるんじゃない？それより、キャストが邪魔だね。

ディレクター：
邪魔ですよね。

CD：
5秒くらい、ゆっくり見せた方がいいね。

ディレクター：
カメラ切り返して、インパネも見せましょう。

CD：
わかってきたね。でも、敵がまた追ってくるかもしれないよ。

ディレクター：
…めんどくせーな。

CD：
何か言った？

ディレクター：
いえ…。わかりました。追いかけてくる敵たちをまいちゃいましょう！

CD：
出来るかね。

ディレクター：
二人が走っていると何故かまったく同じ青いVitzがたくさん
駐車してあるんです。そこに紛れ込んで身を潜める。
息を潜めている目の前を敵が通り過ぎていく…。

CD：
相当都合いいね。

ディレクター：
お互い様です。

CD：
ただ…。

ディレクター：
ただ…何ですか？

CD：
Vitzってカラーバリエーションが豊富だから
女性にも人気があるわけじゃない？

ディレクター：
そうですね。とすると…？

CD：
そうなんだよ。全部青いVitzだけっていうのはもったいないよ。
いろいろなカラーバリエーションが駐車してあるじゃダメかな？

ディレクター：
ダメじゃないですけど、青のVitzがすぐバレて、
二人は捕まっちゃいますけど…。

CD：
この二人の幸せと、クライアントの幸せ、
君にとって大切なのはどっちなのかってことだよ。

ディレクター：
はは！捕まっちゃいましょう！

NA：
This is，Vitz ! Hybrid

CD：
トラックになっちゃってるね。

ディレクター：
間違えました。

NA：
This is，Vitz ! Hybrid