人生を変えるには、
優勝するしかなかった。
歴代王者に聞く。
あなたにとってM-1 GRAND PRIXとは?
「無我夢中」
おそろいしいほど緊張した。
もう逃げたいと何度も思った。
ちゃんとネタができたか覚えていない。
出番が終わって気づくと、
高くて見晴らしのいい壁の上に立っていた。
2001CHAMPION 中川家
「道場破り」
嬉しさなんてなかった。
まだ漫才師でいれるという安堵と達成感だけ。
自分たちの漫才が、キレイな包装紙で包まれた。
中身は何も変わっていないのに。
2002CHAMPION ますだおかだ
「恋」
とにかく夢中やった。
低い点数つけられたんが悔しくて悔しくて、
それが原動力になった。
M-1がなければできない漫才ができた。
漫才がもっと好きになった。
2003CHAMPION フットボールアワー
「乗換案内」
2003年の敗者復活コンビ発表。
舞台上で、帰りの電車を調べていた。
まさか呼ばれるとは思っていなかった。
そこから決勝。からの、翌年優勝。
いま思えばあの時、
人生の乗換案内を見ていたのかもしれない。
2004CHAMPION アンタッチャブル
「自己鍛錬」
舞う紙吹雪がスローに見えた。
こんな良いことが自分の人生に起こるなんて。
優勝ネタは、2人で大笑いしながら作ったネタだった。
俺らがやってきたことは、間違ってなかった。
おかげで小杉の薄毛対応も間に合った。
2005CHAMPION ブラックマヨネーズ
「苦行」
6年間挑戦し続けた。
辛かった。苦しかった。
もうこれでM-1に出なくて良いんだ。
優勝した瞬間、やっと解放感で満たされた。
はじめて二人で掴んだ”いちばん”だった。
2006CHAMPION チュートリアル
「一発逆転」
たった4分の漫才で人生が変わった。
「あー借金が返せる!」という実感以外は、夢のようだった。
12年経った今でも、M-1のことを言われる。
その度に、漫才をやり続ける使命感を感じる。
2007CHAMPION サンドイッチマン
「覚悟」
それまでの漫才をすべて捨てた。
優勝するためだけのネタを作った。
優勝するためだけに上京した。仕事も減った。
そこまでやって、初めて優勝できた。
2008CHAMPION NON STYLE
「絆」
決勝進出が決まった瞬間、3時間泣き続けた。
優勝した瞬間、全く泣けなかった。
なにがなんだかわからなかった。
自分たち以上にまわりが喜んでくれて、
ただただ放心していた。
2009CHAMPION パンクブーブー
「年末恒例」
ほぼレギュラーになっていた。
ただ、ラストイヤー。どうしても優勝したかった。
優勝した瞬間、ビキビキビッキーズをしなければと思った。
いつの間にか年末に風邪をひかない身体になっていた。
2010CHAMPION 笑い飯
「夢と現実」
ドラマ、CM、音楽番組。
M-1は、たくさんの夢を叶えてくれた。
同時に、僕らの目標を一気に奪った。
そのギャップにしばらく苛まれた。
でも、なにをしても中途半端な僕が、自信を持って娘を抱けた。
それがすべて。
2015CHAMPION トレンディエンジェル
「武闘会」
優勝する日が来るなんて思わなかった。
チャンピオンとしての誇りや自信は、
僕らの漫才を明らかに変えた。
もっと自由な漫才がしたい!アップデートしたい!
漫才をどんどん好きになって、好きが止まらない。
2016CHAMPION 銀シャリ
「優勝炎上」
泥の中にいた人生。
芸人を辞める覚悟で最後の舞台に立った。
優勝した瞬間、すべての景色が変わった。
「富」「地位」「名誉」
国語の授業で習った言葉の意味が、身にしみた。
2017CHAMPION とろサーモン
「すべての始まり」
M-1を見て芸人に憧れ、
M-1を見て漫才を知った。
M-1で優勝して、やっと芸人になれた気がする。
ただ、優勝した瞬間のことは霧がかかったようにぼやけている。
本当に幸せな瞬間は、記憶には残らないと知った。
これで一生漫才師でいられる。
ここからが、俺らのはじまり。
2018CHAMPION 霜降り明星
史上最年少王者、
霜降り明星の優勝から1年。
今年、人生を変えるのは誰か。
12月22日、日本で一番面白いのは誰か。
優勝翌日。
新王者が、
ここで微笑む。
「オカン」
2010年、M-1が休止。
目標を見失った。ギャンブルに逃げた。
そんな僕らを正してくれたのは、やっぱりM-1だった。
この1年、先輩の誘いも断り、ネタ合わせだけをしてきた、
M-1は僕らを、もう一度漫才師として育ててくれた。
2019CHAMPION ミルクボーイ
今年は、クリスマス前前前夜。
M-1グランプリ2019
12月22日(日)よる6時34分
ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネットで生放送!
水本晋平みずもと しんぺい
2017年入会