レシートは、
希望のリストになった。 新型コロナウイルスで⾏動が制限された2020 年。
それでも、⾃由に旅⾏できる⽇のために
662 ⼈のお客さまが、スーツケースを購⼊された。
マスクの下でもメイクを楽しみたい
76,175⼈のお客さまが、⼝紅を購⼊された。
夏祭りは中⽌だったけれど、浴⾐は475 着。
颯爽と街を歩く⽇を待ちながら、
お求めになったハイヒールは1,001⾜。
⽣まれてくる命を、566 セットの
ベビーギフトが全⼒で祝福した。
⾜踏みばかりの⽇々であっても、
⼀⼈ひとりの「私」は、今⽇を楽しむ⼯夫を続けた。
お買い物の記録に教えられた、⼤切なこと。
百貨店が売るのも、お客さまが欲しいのも、
ただのモノではないということ。
百貨店が
売っていたのは、
希望でした。
上島史朗うえしま しろう
2012年入会