西洋フードシステムズ　カフェバー　オールドニュー　ホンネで話したいね篇　110...

西洋フードシステムズ　カフェバー　オールドニュー　ホンネで話したいね篇　110 SE:オールドニューの店内のふんいき
SE:空になったグラスをふる(氷の音)
若い男:もう、一杯、飲む?
男:―といいながら、彼女を酔わせて、なんとかしようと思ってる男。
若い女:うん。でも…私…
あんまり、お酒強くないんだから…
女:―といいながら女の子の間では、ザルといわれている女。
若い男:あ、あの本読んだ?
究極の選択ってやつ…
若い女:フォーサイスの新しい本?
若い男:フォーサ…?
男:―フォーサイスなんてきいたこともない男。
若い女:悪魔の選択の続きじゃないの?
女:実は自分も読んでないのに、友だちの受け売りでしゃべってる女。
若い女:あっ、家に電話しなきゃ。
女:―といって本命の彼に電話しに行く女。
若い男:そうだね。親に心配かけちゃいけないもんね。
男:―といって、三か月以上も田舎の親に連絡してない男。
若い男:ねえ、仲畑貴志ってコピーライター知ってる?
この前、仕事したんだ。
男:―ホントはアシスタントで付いていった打ち合わせの席でみかけただけ。
若い女:へえーホント?
女:―業界の話にはめっぽう弱い女。
若い男:えっ、もう帰るの?
男:―金だけ使わせといて、そりゃないぜと思っている男。
若い女:門限がうるさいから…
女:―しょっちゅう外泊している女。
若い男:じゃ、また、電話するね。男:―次こそは必ずやれると信じてうたがわない男。
若い女:うん、また、誘ってね。
女:―こいつ、話つまんないからもう、会うのよそう。
早く帰って、おフロ入って、明日のデートにそなえなきゃと思っている女。
若い男:それじゃね。
若い女:バイバイ。
男:お酒を飲むときぐらいはホンネで話したいね。
女:―と思いながら、中年になった
男:男と
女:女。
男と女:ふう…(ためいき)
N:なかなかホントのことは言えないけれど
おいしいお酒が飲みたいです。
カフェバー　オールドニュー