出かける時、必ず筆記用具を持つ人がいます。
ふと心に浮かんだ言葉を書きつけ、
心に焼きついた風景をスケッチするのだと言います。
そのまま通りすぎたら、何か大切なものを、
永遠に失った気になると言うのです。
そうなんですね。それが文房具なんですね。
人の気持が動く時。
その気持をカタチにしようとする時。
誰か大切な人に、大切なことを伝えようとする時。
その時、必ずその手に握られているもの。
そして心から溢れ出す想いを、
正しく、余すところなく紙の上に残していくもの。
文房具とは、人にとってなくてはならない「心の道具」である。
そう言えないでしょうか。
いま、「新しいトンボ」が生まれました。
なめらかな羽が、まるで無限の記号「∞」を
思わせる新マークは、ここから先、次々と
私たちの文具の上に降り立ち、あなたのそばに
行くことでしょう。そして、あなたと一緒に
暮らしながら、ますます大きくなったその眼で、
あなたやあなたの周囲にいる人を、深く、
ていねいに観察し、人がほんとうに手に入れたい
と思う、これからの文具づくりに生かしたい。
そう願っています。まもなく100周年。
次の100年に向かって、私たちは、
この「新しいトンボ」とともに飛び立ちます。
その眼は、人間を見つめてる。

トンボ鉛筆

NO.84454

広告主 トンボ鉛筆
受賞 ファイナリスト
業種 化粧品・薬品・サイエンス・日用雑貨
媒体 新聞
コピーライター 岩崎俊一 岡本欣也
掲載年度 2012年
掲載ページ 168

岡本欣也おかもと きんや

2000年入会